著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.7, pp.6-11, 2018-07-02 (Released:2018-08-10)

地球上には宇宙から素粒子が絶えず降り注いでいる。名古屋大学の中村光廣教授と森島邦博特任助教らは、巨大な物体でも突き抜ける素粒子ミューオンの観測により、エジプトのクフ王・ピラミッド内部を透視し、未知の巨大空間を発見した。開発したミューオンの観測装置は、宇宙の謎の解明のみならず、原子炉内部の調査や火山のマグマ観測、社会インフラの点検へと活躍の場を広げている。
著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.9, pp.16, 2019-09-10 (Released:2019-10-09)

国際科学技術協力基盤整備事業高齢者のための革新的仮想視覚・力覚刺激呈示システムの開発未来社会創造事業 人材の多様性に応じた知的生産機会を創出するAI基盤東京大学 先端科学技術研究センター 講師 檜山 敦
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.4, pp.3, 2019-04-01 (Released:2019-04-30)

従来のエレクトロニクスは電子の持つ電荷に注目して構築されてきたが、20世紀後半のナノテクノロジーの発展は、電子の自転であるスピンの利用を可能にした。スピンの流れ、すなわちスピン流の物理現象に世界に先駆けて着目し、スピン流の基礎物理法則を解明してきたのが、東京大学大学院工学系研究科の齊藤英治教授だ。スピン流を組み込んだ電磁気学の体系化とともに、新しいエネルギー技術の開発や次世代磁気デバイスへの応用を目指す。
著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.2023.1, pp.10-11, 2023-01-04 (Released:2023-01-31)

藻類による物質生産では、光の自己遮蔽効果による細胞密度の頭打ちと、光エネルギーを物質生産に集中できないことが実用化の妨げとなっていた。神戸大学先端バイオ工学研究センターの蓮沼誠久教授はこの課題解決に際し、二酸化炭素(CO2)吸収と代謝を維持したまま細胞分裂を停止させる細胞増殖制御因子を発見した。さらに、AIと代謝工学を組み合わせることで物質生産株の開発を加速するとともに、実験操作のオートメーション化にも取り組んでいる。
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.12, pp.8-11, 2019

<p>「人類が手にした最も正確な物差し」と呼ばれる「光コム」。周波数を超精密に測定する光の物差しの誕生は、広範な科学技術分野の標準や計測技術に革命的な進展をもたらした。電気通信大学大学院情報理工学研究科の美濃島薫教授は、光コムを進化させ、光のあらゆる性質を使いこなす画期的な基盤技術の開発に挑み、未踏の応用分野を切り拓こうとしている。</p>
著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.6, pp.3-7, 2021-06-04 (Released:2021-06-30)

具合が悪くなったら病院に行く。当たり前とも思える医療の在り方が2045年にはがらりと変わっているかもしれない。センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの「スマートライフケア社会への変革を先導するものづくりオープンイノベーション拠点」では、さまざまなセンサーや薬剤を入れたナノサイズの小さなカプセル「ナノマシン」が血管を通じて体中を巡り、疾患を超早期に発見し治療まで行う新しい医療の確立に挑んでいる。重篤な疾患にかかった際の身体的、経済的負担や不安から解放され、誰もが健康を当たり前のものとして享受できる社会の実現を目指す。
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.9, pp.8-11, 2019-09-10 (Released:2019-10-09)

バイオ医薬品などで需要が高まる有用たんぱく質は、生産コストが極めて高いという問題を抱えている。この状況を打破するべく、産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門の大石勲研究グループ長が着目したのが、生産コストが低い鶏卵だ。ゲノム編集によりニワトリの遺伝子を組み換え、有用たんぱく質を大量に含んだ「金の卵」を産ませる技術を開発し、より安価で簡便なたんぱく質生産を可能にした。
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.2018_2, pp.8-11, 2018-02-01 (Released:2018-11-01)

生体情報から個人を特定する生体認証といえば、顔や指紋、DNA、静脈などがまず思い浮かぶのではないだろうか。大阪大学産業科学研究所の八木康史教授らは、9万5,000人もの歩き方の映像データを集め、AI(人工知能)による解析技術を用いて高精度な歩容認証技術を開発した。さらに歩容から人物の意図や感情、健康状態などを読み取る技術にも取り組んでおり、犯罪捜査やセキュリティー管理といった安心・ 安全のみならず、幅広い活用が期待されている。

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国立研究開発法人科学技術振興機構
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国立研究開発法人 科学技術振興機構
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JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.4, pp.14-15, 2018

<p>JSTの最近のニュースから<br>【イベント】科学捜査を体験してみよう【研究成果】下水を利用した珪藻培養のパイロットプラントの完成【研究成果】卵の白身を使った高強度ゲル材料を開発【研究成果】気分の落ち込みを脳画像で「見える化」 子育て困難の予防に期待<br/></p>

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国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.10, pp.14-15, 2019

<p>JSTの最近のニュースから</p><p>【開催予告】人の未来をテーマにありたい社会を考える 3DCG女子高生の「Saya」をキービジュアルに起用</p><p>【研究成果】つなぎ替えで細胞の集団移動がスムーズに 細胞間接着の伸長を促進するたんぱく質を発見</p><p>【開催報告】予想外を大切に 科学する心を育てよう 山中教授が中高生らを魅了</p><p></p><p></p>
著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.9, pp.8-11, 2021-09-01 (Released:2021-09-30)

少子高齢化や核家族化に伴い、社会から孤立して子育てを行う家庭は多い。児童虐待は社会通念に反し、法律でも禁止されているが、通告件数は増加し続けている。脳科学の知見を元にこれらの課題解決に取り組むのは、福井大学子どものこころの発達研究センター長の友田明美教授だ。親子間での避けたいかかわりを指す「マルトリートメント」が子どもの脳の発達に与える影響を明らかにし、望ましい養育のあり方を模索してきた。地域ぐるみで安心して子育てできる「とも育て」社会の構築に挑む。

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国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.9, pp.7-8, 2020

<p>【研究成果】インドア派? アウトドア派?ウイルスの感染戦略を数理モデルで解析</p><p>【研究成果】金属と有機分子が結晶化するメカニズムを解明 マイクロ流路で観測、多孔性材料の開発に指針</p>
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2016, no.4, pp.12-13, 2016

昆虫の脱皮や変態に必要なステロイドホルモンを合成する遺伝子がお化けの名前になっている!? マンガ家Toriさんが、お化け遺伝子を呼び出すたんぱく質「ウィジャボード(西洋版「こっくりさん」で霊を呼び出す文字盤)」を発見した筑波大学生命環境系の丹羽隆介准教授を訪ねた。
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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.4, pp.3-7, 2015

イノベーション時代に合わせた国の新しい法人制度が12年ぶりに発足する。科学技術振興機構(JST)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)など30の公的研究機関が4月1日から「国立研究開発法人」として衣替えし、日本医療研究開発機構(AMED)が新設された。日本の強みを生かした制度で、大学の若手研究者や企業からの期待も大きい。わが国の科学技術戦略を実施・推進する中核的な組織であるJSTの中村道治理事長に新制度にかける思いと覚悟を語ってもらった。さらに、この制度の政策・立案に数年がかりで取り組んできた土屋定之・文部科学審議官にはその真の狙いを、森本浩一・内閣府政策統括官には科学技術政策の舵取りの立場から、それぞれの期待や要望を聞いた。
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国立研究開発法人科学技術振興機構
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国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.5, pp.3-11, 2017

大阪大学は、JSTの「センター・オブ・イノベーションプログラム(COI)」が支援する拠点の1つ。脳の状態を検知し、活性化する「脳マネジメント」により、潜在力を発揮できる個人「スーパー日本人」の育成をめざし、医学や脳科学の成果を理工学の最新技術と連携させる研究を産学連携で進めている。

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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.5, pp.14-15, 2015

<p> JSTの最近のニュースから</p><p>【研究成果】ナノグラフェンを精密に作る</p><p>【研究成果】A-STEPの成果から医療系ベンチャー2社が誕生</p><p>【話題】ナノテクを支える現代の匠</p><p>【話題】千葉県代表渋谷教育学園幕張高等学校が優勝 特別シンポジウムには天野浩名古屋大学教授らが登壇</p>

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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2020, pp.14-15, 2020

<p>JSTの最近のニュースから</p><p>【研究成果】キンメモドキは餌の酵素で光る 消化分解せず使う仕組み、バイオ医薬品に道</p><p>【研究成果】胃を切除すると大腸がん関連細菌が増加 便の解析で併発症予防に貢献</p><p>【話題】J-STAGE運用開始から20年 登載誌数が3000誌に到達 日本の科学技術情報を世界へ発信</p><p>【話題】気候変動をテーマにしたオリジナルSDGsワークショップ 素材やマニュアルを無料公開中</p>

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国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.10, pp.5-8, 2020

<p>【開催報告】国際科学オリンピック初のリモート開催 主催者の思いと金銀メダルを報告</p><p>【開催予告】私たちの「Life(生命、生活、人生)」はどう変化していくのか</p><p>【研究成果】安価で超高精度な抗原検査法 新型コロナウイルスを迅速に検出</p>
著者
国立研究開発法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.7, pp.12-13, 2017

携帯電話や電気自動車などに用いられるリチウムイオン電池は、ニーズが高まる一方で、数多くの炎上事故が起き、精密な安全管理が求められている。この課題を解決するため、木村建次郎准教授は、電池内部の電流を映像化する計測システムを開発した。独自の発想とソフトウエア技術で次々に革新的な計測機器を生み出す木村さんの研究室を訪ねた。