著者
諸 久永 富樫 賢一 土田 昌一 藤田 康雄 小管 敏夫 大関 一 林 純一 斉藤 憲 山崎 芳彦 江口 昭治
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.507-510, 1989-04-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
10

IABPの腎血行動態に及ぼす効果について、腎交感神経切除を施行して、腎血流と腎交感神経トーヌスの関係を中心に、検討した。雑種成犬10頭を用い、熱希釈法にて腎血流量、心拍出量を測定し、腎血流量分配率、腎血管抵抗および末梢血管抵抗を算出し、次の結果を得た。1. IABP作動時の腎血流量の増加は、主として腎血管抵抗の低下によりもたらされた。2. denervation後では、IABP作動の有無に拘らず、腎血管抵抗は低値を維持し、腎血流量は変化しなかった。3. 腎血管抵抗は交感神経トーヌスにより影響されているが、IABPは、かかる交感神経支配下でも、血管抵抗の低下をもたらした。
著者
土田 昌一 武田 祐子
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.108-114, 1996-02-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
23

WISC-Rの迷路課題の解決時の眼球運動をもとに線条体損傷者の注意障害の評価を行った.対象は,全例右利きの慢性期の単一病巣の患者である.左線条体損傷者群27例,右線条体損傷者群28例であり,罹病期間・年齢に有意差はなかった.課題解決パターンを4型に分類した.右側損傷者群には解決動作を中断してその直前しか確認しない解決パターンが認められた.左側損傷者群には,解決中落ち着きなく注意が分散する解決パターンが少数ではあるが認められた.線条体損傷の注意障害として,右側障害は動きの滞ったタイプ(frozen inattention),左側障害では落ち着きのないタイプ(restless inattention)という特徴的な所見を認めた.