1 0 0 0 OA 重力の測定

著者
坪川 恒也
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.71, no.11, pp.1335-1338, 2005-11-05 (Released:2009-04-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
坪川 恒也
出版者
The Geodetic Society of Japan
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.281-294, 2004-12-25
被引用文献数
2

佐久間式絶対重力計で有名な佐久間晃彦先生が,2004年8月19日パリ郊外セーブル市の自宅で逝去されました.享年73歳.謹んでご冥福をお祈り致します. 先生は,昭和6年宮城県仙台市にお生まれになり,昭和28年(1953)東北大学理学部物理学科卒業と同時に,当時の通産省中央計量検定所(現在の産業技術総合研究所,計量研究所)に入所され,日本で最初に自由落下方式による絶対重力計の開発を手掛けられました.その後,昭和35年にフランスに渡り,国際度量衡局(BIPM)の研究員として,平成8年までの36年間に渡って,重力加速度の絶対測定の研究に従事され,特に,佐久間式と総称される,投げ上げ方式の絶対重力測定法の確立および製品化と,絶対重力網の整備に大きな功績を残されました.まさに絶対重力測定の研究に,半生を捧げられたと言っても過言ではありません.佐久間先生がBIPMに入所された頃は,国際機関とはいえ白人主導の組織の中で,日本人が単独で乗り込んで研究することに,かなりご苦労されたのではないか,と推察致します.そのような環境の中でも,絶対重力測定をテーマとした精密計測に対する佐久間先生の熱いお気持ちが,あのように独創的な絶対重力計として実を結び,まさに日本人の優秀さを世界に認あさせたのではないでしょうか. 佐久間先生には,緯度観測所の固定局型の佐久間式絶対重力測定装置の導入当時から,ご指導頂きました.穏やかな物腰ながら信念を持った,古き良き時代の典型的な日本人との印象を受けました.図1は1989年の第3回絶対重力計国際比較測定をBIPMで主催された時のスナップショットです.ここでは,佐久間先生という偉大な大先輩を偲んで,絶対重力計の開発に携わってきた一人として先生を偲びつつ,絶対重力計開発の経緯と現状について述べたいと思います.
著者
前原 進也 大澤 康暁 佐藤 孝 丸山 武男 大河 正志 水島 正喬 坪川 恒也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.62, pp.49-52, 2002-05-10
参考文献数
5

一般相対性理論から導出された天の川銀河の重力場が地球に及ぼす影響に関する報告があり,振り子の変位を観測することで,天の川銀河系の中心核の影響により地球が受ける力を検出することが可能であり,2種類の振り子の観測を行い,周時刻に同一方向への変位が見られたと報告されている.本報告では,この実験結果の検証を目的とし,半導体レーザーを用いた振り子の変位の光計測システムを構築し,外部雑音の影響が非常に少ない国立天文台の観測所のトンネルで観測を行っている.これまでの観測では,地震による影響が観測されており,今回は潮汐力による影響について検討し,重力放射力の検証の基礎実験を行ったので報告する.