著者
堀田 和義
出版者
東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」
雑誌
死生学研究 (ISSN:18826024)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.223(96)-243(76), 2008-09-30 (Released:2017-06-16)

講演
著者
堀田 和義
出版者
春秋社
雑誌
春秋 (ISSN:13436198)
巻号頁・発行日
no.567, pp.12-15, 2015-04
著者
堀田 和義
出版者
大谷大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

2年目は、ジャイナ教文献における断食死儀礼についての記述の解読作業を行った。まずは、断食死儀礼の実践が認められる条件について分析し、災難、飢饉、老齢、不治の病が中核的な条件であり、これら4つは必要に応じて減らされ、最少の場合にはそれらすべてを含む「死期が近付いた時」という表現になることを明らかにした。この分析のもとになった訳注研究は、詳細なクロスリファレンスを付して将来的に公開する予定である。また、ジャイナ教の綱要書Tattvarthadhigamasutraの注釈文献の記述に基づいて、断食死儀礼を行う者の心理に関する分析も行い、ジャイナ教徒から見た断食死と自死との相違を解明した。上記の作業と並行して、5種類のシュラーヴァカ・アーチャーラ文献、および、その理論的基礎を考察するための3種類の哲学文献の電子テキストの入力を行った。この検索可能な電子テキストは、インターネット上での公開を予定している。2年目の経過報告としては、2017年9月に花園大学で行われた日本印度学仏教学会において「地水火風は生きているか?―「ジャイナ教=アニミズム」説の再検討」という題目で、ジャイナ教徒の生命観を再考する報告を行った(発表内容は、2018年3月発行の『印度学仏教学研究』第66巻第2号に論文として投稿)。その他にも、2017年11月には、イギリスの雑誌International Journal of Jaina Studiesの第13巻第2号に"On Corresponding Sanskrit Words for the Prakrit Term Posaha: With Special Reference to Sravakacara Texts"と題する論文を投稿したほか、ジャイナ教在家信者の行動規範を考察するうえで比較が必要となる、ヒンドゥー教の格言詩と聖者伝の訳注も発表した。
著者
堀田 和義
出版者
武蔵野大学通信教育部
雑誌
人間学研究論集 = Bulletin of human studies (ISSN:21867267)
巻号頁・発行日
no.12, pp.43-50, 2023-03-10

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著者
堀田 和義
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.1068-1072, 2007

ジャイナ教空衣派の学匠クンダクンダ (Kundakunda) の作品のひとつに『5つの存在体の綱要』(<i>Pa&ntilde;castikaya-samgraha</i>) があり, その第1章では6つの実体 (dravya) について論じられている. なかでも第15~19偈では, 実在の変化と同一性が扱われており, これら一連の偈に関して, 最古の註釈者アムリタチャンドラ (Amrtacandra) は対論者を特定していないが, ジャヤセーナ (Jayasena) は, 仏教学説に対する批判と解釈している.<br>本稿は, 第15~19偈に焦点を当てて, まず, 偈の内容そのものとそれに対するジャヤセーナ註 (<i>Tatparyavrtti</i>) のに見られる仏教学説批判を概観する. そのうえで, (1) 刹那滅一辺倒 (ksanika-ekanta) と恒常一辺倒 (nitya-ekanta). という2つの極端説の設定, (2)〈実体を対象とする視点〉(dravyarthika-naya) と〈様態を対象とする視点〉(paryayarthika-naya) という2つの視点の適用, (3) 想定される問題点とその解決法としてのジャイナ教学説, という3つの点にもとづいて <i>Tatparyavrtti</i> における議論を検討し, ジャイナ教の議論に見られる特徴の一端を明らかにするものである.
著者
堀田 和義
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.933-929, 2018

<p>Among the Indian religions, Hinduism and Buddhism treat earth, water, fire and wind as inanimate elements. However, in Jainism, these elements are treated as living entities. In the past, this Jain view of the elements was interpreted as showing that Jainism was animistic in outlook. Subsequently, however, many scholars have argued against this interpretation.</p><p>In this paper, I will first outline the existing scholarship that argues that Jainism is an animistic religion. Then, I will survey research critical of this view. Likewise, the view that Jainism must be old because it is animistic can also frequently be found. However, this view is based on the theory of the evolution of religion that has become the target of much criticism in recent years and therefore requires reexamination.</p><p>Next, I examine the counterargument by J. C. Jain. On the basis of the three points, I clarify the way in which his interpretation offers a valid counterargument to earlier scholarship.</p>