著者
塚本 容子
出版者
北海道医療大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、(1)HIV患者における抗HIV薬のアドヒアランスの現状調査;(2)現状を基に、アドヒアランスサポートプログラムを構築する;(3)アドヒアランスサポートプログラムを実施し、そのプログラムを評価, 以上の3点を目的として実施した。サンプル抽出に関しての問題点もあるが、我が国のHIV患者のアドヒアランスは米国の患者と比較して、高く保たれていた。しかし治療による副作用が発生しても、医療従事者(特に医師)に対して副作用に対しての現状を伝えられていなかった。また治療決定の際に、積極的な関わりができている患者も少なかった。この現状結果を基に、患者が積極的に治療決定が行えるようなサポートをプログラムを構築し、実際使用しその評価を行った。その評価に関して、であるが改善点はいくつかあったが、90%以上の患者がそのプログラムを良いもしくはとても良いと評価していた。またアドヒアランスサポートプログラムがすべての外来にあると良いということも意見として挙っていた。今後の課題としてこのプログラムを継続的に行い、患者のアウトカム、プログラムの経済性に関して調査する必要がある。