著者
塚田 定信
雑誌
大阪市立大学看護学雑誌 (ISSN:1349953X)
巻号頁・発行日
no.13, pp.60, 2017-03

1. はじめに : 腸内フローラは一般的に善玉菌20%と悪玉菌10%、そして日和見菌が70%でバランスを構成していると言われています。健康になる、また健康を保つためには、この腸内フローラをのバランスを正常に保つ。すなわち善玉菌が活発に活動できる環境を作ることが大切です。正常な腸内フローラ(善玉菌の活躍)がもたらす効果としては、「免疫の働きを高める」「便秘や下痢の改善」「感染防御作用」「炎症性腸疾患の改善」などがあげられていますので、つぎのポイントに取り組んでみてはいかがでしょうか。
著者
下谷 祐子 鎌田 紀子 林 史和 百木 和 十河 光栄 山上 博一 渡辺 憲治 荒川 哲男 塚田 定信 羽生 大記
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.1361-1367, 2012 (Released:2012-12-17)
参考文献数
11

【目的】病態が活動期で入院を要した炎症性腸疾患患者について、NSTによる適切な栄養学的介入を行うことを目的に栄養状態の評価を行った。【対象及び方法】潰瘍性大腸炎患者、クローン病患者に対し、入院時に身体計測、インピーダンス法を用いた身体組成分析、血液検査・血液生化学検査、SGAを用いて栄養学的評価を行った。【結果】入院を要した炎症性腸疾患患者は栄養状態が不良であることが示唆された。特に潰瘍性大腸炎患者は、急激な病状の増悪による炎症反応の亢進や重篤な消化器症状により、代謝の亢進、食事摂取量の低下が起こり、急激に低栄養状態に陥っていると考えられた。【結論】潰瘍性大腸炎はクローン病に比して栄養療法の必要性が低いと認識されがちであるが、急激な栄養状態の悪化のみられる潰瘍性大腸炎患者においても、原疾患の治療とともにNSTを通じた積極的な栄養学的サポートが必要であると考えられた。