著者
浜田 純一郎 高瀬 勝巳 藤井 康成 乾 浩明 小林 勉 後藤 昌史 塩崎 浩之 畑 幸彦 田中 栄 林田 賢治 森澤 豊 森原 徹 山本 宣幸
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.122-126, 2021 (Released:2021-08-30)
参考文献数
9

凍結肩について,AAOSの定義と分類やISAKOSの提言があり混乱がある.そこで会員に対し凍結肩のアンケート調査をおこなった.その結果,AAOSの一次性凍結肩の定義,一次性・二次性凍結肩の分類に同意する会員はそれぞれ63%,53%であった.原因不明の拘縮肩の診断名は凍結肩31%,拘縮肩22%,肩関節周囲炎16%,五十肩16%と多くの病名が使われていた.調査結果から凍結肩と拘縮肩の定義の曖昧さとAAOSの定義や分類への同意率が低いことがわかった.英語論文100編を調査するとadhesive capsulitisが45%,frozen shoulderが41%であり欧米ではこの2病名を主に使っていた.拘縮肩と凍結肩の定義を明確化するため学術委員会では,可動域制限があれば拘縮肩とし,そのうち原因不明な拘縮肩のみを凍結肩,原因の明らかな拘縮肩を二次性拘縮肩とするISAKOSの提言を採用した.
著者
今井 克敏 相田 祐樹 塩崎 浩之 巳亦 圭子
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.E1110-E1110, 2007

【はじめに】<BR> 平成18年度の診療報酬改定により,地域連携クリティカルパス(以下連携パス)による医療機関の連携体制が評価されることとなった.当院では,平成18年4月より,大腿骨頚部骨折術後の連携パスを地域医療機関と協力して導入している.今回,連携パスの導入前と導入後のデータを使用して,その効果と今後の課題を検討したので報告する.<BR>【対象・方法】<BR> 対象は,連携パス導入前(平成17年1月~12月)に手術目的で当院に入院された大腿骨頚部骨折患者44名(平均年齢79.2歳,男性15名,女性29名,人工骨頭置換術19名,骨接合術25名)と連携パス導入後(平成18年4月~11月)に入院された患者36名(平均年齢79.7歳,男性8名,女性28名,人工骨頭置換術15名,骨接合術21名)とした.方法は,カルテ及び連携パス用紙の記録から,在院日数,連携パス使用数,退院時の生活状態を調査した.<BR>【結果】<BR> 大腿骨頚部骨折術後の平均在院日数は,導入前が35.1日,導入後は24.9日(連携パス使用は,18.2日)であった.連携パス使用数は36名中17名(46%)であった.パス非使用の理由としては,予後良好にて転院の必要がない(2名),既往疾患の加療が必要(4名),本人・家人の希望(6名),その他(1名)であり,当院での治療が選択された.また,連携パスを使用していない施設への転院が6名あった.連携パスが終了した患者は平成18年11月8日時点で7名おり,いずれも受傷前生活に近い状態で退院されている.<BR>【考察】<BR> 連携パスを使用することで平均在院日数の短縮が可能となっている.しかし,連携パスの使用は全体の半分以下であり,この原因として後方支援施設が2箇所だけであること,早期転院の意義について患者に十分な説明がされていないことが考えられる.現時点ではパスの使用期間が短く,連携パスの完結例はまだ少ない状態であるが,退院した患者のほとんどが受傷前生活獲得という目標を達成できている.この結果は,転院先施設での訓練継続の成果と考えられる.<BR>【まとめ】<BR> 連携パスの導入により,在院日数の短縮がみられた.また,転院した患者は受傷前生活獲得という目標を達成して退院することができている.今後の課題としては,連携パスに参加していただける医療機関を増やすこと,転院の意義について十分な説明を患者に行うことで,パスの使用数を増やしていきたいと考える.<BR>