著者
塩村 耕
出版者
皇学館大学人文学会
雑誌
皇学館論叢 (ISSN:02870347)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.1-25, 2015-08
著者
塩村 耕 阿部 泰郎
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

日本を代表する古典籍専門図書館である西尾市岩瀬文庫について、全所蔵資料の約95%について調査を終了し、書誌データベースを作成し、公開運用した。このような詳細な書誌データベースは日本でこれまで例がなく、その新たな学術基盤としての有効性を実証した。同時にデータベースより得られた知見を活用して、重要資料を選定し、全文テキストデータを作成して、データベースにリンクさせた。また、名家自筆本を選定し、筆蹟サンプル画像データを作成して、データベースにリンクさせた。このような統合型データベースを実験的に公開運用し、日本の人文学の新たな学術基盤のあり方として世の中に提案した。
著者
塩村 耕 高橋 亨 阿部 泰郎 榊原 千鶴
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本で最重要の文化資産は古典籍であるが、どのような内容の書物が存在するのか、把握し難い状況にある。そこで、記述的な書誌DBを提唱し、そのモデルケースとして、古典籍の宝庫として知られる西尾市岩瀬文庫について悉皆調査とDB作成を行い、2010年11月に公開を開始することが出来た。最大かつ最も詳細な書誌DBで、これにより資料間にある先人未知の連関が判明し、将来にわたり、文庫の活用につながるものと期待される。
著者
塩村 耕 高橋 亨 阿部 泰郎 榊原 千鶴
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

人間とは動物の中で唯一死の概念を有する「死を知る人(homo memor mori)」であり、そうであるがゆえに未来へ本を遺し、過去の本を読む「本の人(homo librarius)」でもある。したがって、書物は人類の遺した文化遺産の中で最重要のもので、我々は遺されたそれらの全体像を出来るだけ明らかにすべき責務がある。この研究計画の目的は、古典籍の宝庫として知られる西尾市岩瀬文庫の古典籍全1万8千点について、各書籍の書誌、成立、内容を詳細に書き込んだ、いまだかつて見られないような「記述的(descriptive)」な書誌DB(データベース)を完成・公開し、そのことを通して新たな時代の書誌目録のあり方を全国の所蔵機関や文庫に提案することにある。本研究計画に先立つ事前調査を含めて6年間の集中的調査を経て、現在1万1千点について調査入力が終了した。また、DB公開運用の先行モデルとして、並行して調査を進めてきた名古屋大学附属図書館神宮皇学館文庫について平成17年4月より書誌DBを公開し、新たに判明した問題点を改善した。まだまだ前途は遼遠ながら、岩瀬文庫という豊富にして多彩な内容を含む一大文庫について、DBを完成公開する夢の実現が具体化しつつある。正直に言えば、古典籍にかかわる一研究者として、珠玉の知見に満ちたDBを公開することに躊躇する気持ちは、調査開始以後しばらくの間は強くあった。しかしながら、大量の古典籍-その全ては死者の遺したものである-に触れる中で、書物と人間との関わりについて体感開悟するところがあり、今ではDBの公開が書物の活用に大きく資するものであり、そのことが書物を遺してくれた先人たちに対する報恩となることを確信している。そして、このようなDBが方々の文庫に備わることによって、日本の人文学が新たな局面に一歩を踏み出すに違いない。
著者
塩村 耕 SHIOMURA Kou
出版者
東海地区大学図書館協議会
雑誌
東海地区大学図書館協議会誌
巻号頁・発行日
vol.53, pp.39-47, 2008-12-25 (Released:2008-12-25)