著者
外山 昌之 岡田 実 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.271-277, 1996-05-25
被引用文献数
22

本論文では,光ファイバマイクロセル方式においてスロット付きアロハ方式に最大比合成マクロダイバーシチを適用することにより,伝送特性を改善する新しいマイクロセルパケット伝送システムを提案し,その伝送特性の解析を行っている.提案システムでは,制御局において受信信号をすべて用いるのではなく,受信電力の高い信号を選択した後最大比合成を行う.このため,ハードウェア規模を増大させることなくダイバーシチを構成することが可能である.端末の分布がサービスゾーン内で一様な場合および分布に偏りがある場合について,スループット特性およびパケット送信成功確率を計算機シミュレーションにより解析する.その結果,提案ダイバーシチ受信方式により高いスループットが得られることを示す. また,端末分布が集中する領域においても高い送信成功確率が得られることを示す.