著者
堀 哲理 東野 武史 塚本 勝俊 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.380, pp.1-6, 2010-01-14

高度道路交通システム(ITS: Intelligent Transport Systems)におけるマイクロ波帯の周波数のheterogeneous無線サービスを,車車間中継を介して車内の無線端末へ提供するための広帯域異種無線通信基盤を構築することが求められている.本研究では,既存の無線サービスをその信号形式を変更することなくミリ波帯へ周波数変換し,車内の移動体端末へ転送する際の,車車間マルチホップ無線チャネルの信頼性を向上させるため,車載マルチアンテナを用いた空間分割多重化(SDM: Space Division Multiplexing)の適用を提案し,その特性評価を行う.
著者
外山 昌之 岡田 実 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.271-277, 1996-05-25
被引用文献数
22

本論文では,光ファイバマイクロセル方式においてスロット付きアロハ方式に最大比合成マクロダイバーシチを適用することにより,伝送特性を改善する新しいマイクロセルパケット伝送システムを提案し,その伝送特性の解析を行っている.提案システムでは,制御局において受信信号をすべて用いるのではなく,受信電力の高い信号を選択した後最大比合成を行う.このため,ハードウェア規模を増大させることなくダイバーシチを構成することが可能である.端末の分布がサービスゾーン内で一様な場合および分布に偏りがある場合について,スループット特性およびパケット送信成功確率を計算機シミュレーションにより解析する.その結果,提案ダイバーシチ受信方式により高いスループットが得られることを示す. また,端末分布が集中する領域においても高い送信成功確率が得られることを示す.
著者
竹田 真理 サギャムウォン ジャトゥロン 塚本 勝俊 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.185, pp.13-18, 2004-07-08

メッシュ形ミリ波無線エントランスネットワークのアプリケーションとしてはインターネットアクセス,VoD配信,ホットスポット基地局エントランス等が考えられ,マルチメディアが混在するネットワークである.このネットワークに各アプリケーションのQoSを満たしつつ,ネットワーク全体のリソース利用効率を向上させるルーティングを導入する.本研究ではネットワーク内で主要なアプリケーションとなるテキストデータとストリーミングデータに注目し,各アプリケーションのQoSに基づくルーティングコストを用いた経路選択により,それぞれのトラヒックのQoSを満たしつつ,ネットワーク全体の資源利用効率を上げる,アプリケーションベース無線ルーティング方式を提案する.
著者
溝端 竜也 森岡 康史 東野 武史 塚本 勝俊 小牧 省三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.37, pp.39-44, 2008-09-25

複数のアクセスポイント(AP:Access Point)に接続可能な無線LAN環境においては,負荷が特定のAPに集中し,そのAPに接続する端末の通信品質が劣化するという問題が発生する.これに対し,様々なロードバランシング手法が提案されてきた.ところが,既存の手法では全てのAPが異なる周波数の無線チャネルを使用することを前提とし,各AP間のロードバランシングを行うため,複数のAPが同一チャネルを共有する環境には対応していない.この問題を解決するには,無線チャネルのトラヒックロードに基づくAP選択手法が必要となる.本稿ではチャネル間のロードバランシングを実現するためのAP選択手法を提案し,その効果をシミュレーションにより評価する.
著者
古川 智章 溝端 竜也 東野 武史 塚本 勝俊 小牧 省三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.380, pp.99-104, 2010-01-14

映像コミュニケーションサービスが発達する今日,その1つとしてモバイルインターネットアクセスを利用したTV電話サービスがある.しかし,無線LANのような無線アクセスでは,無線リソースの逼迫に起因するサービス品質の劣化に対して,品質保証が必要となる.その指標として客観品質評価値があり,TV電話サービスには客観品質評価方法として,ITU-Tで標準化された評価手法G.1070がある.本稿では,背景トラヒックによる無線帯域の逼迫時における,映像トラヒックのパケットロスと客観品質をG.1070を用いて実験的に評価する.また,パケットロスと送信ビデオビットレートのトレードオフ,さらにビデオビットレートとフレームレートの関係に着目して,帯域逼迫時における映像品質を最大化するビデオビットレートとフレームレートの最適値について検討する.