- 著者
-
多田羅 光美
國方 弘子
- 出版者
- 日本保健科学学会
- 雑誌
- 日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, no.1, pp.5-13, 2013-06-25 (Released:2017-10-27)
- 参考文献数
- 19
研究目的は,精神障がい者の希望を引き出す精神科看護職の看護活動の構造(希望を引き出す看護活動)について,構造方程式モデリングを用いて,その構成概念を概念上の一次元性ならびに外的基準との関連から明らかにすることである。方法は,単科精神科病院に勤務する看護職95名を対象に,属性と希望を引き出す看護活動調査票を用いた。希望を引き出す看護活動は3下位概念をもち,3下位概念を反映する80項目からなる調査票を作成した。80項目の項目削減をした後,残った項目を用いて,3下位概念を一次因子,希望を引き出す看護活動を二次因子とする二次因子モデルを仮定し,モデルのデータへの適合度を確証的因子分析で検討した。また,経験年数と希望を引き出す看護活動との関連を検討した結果,精神科看護職経験年数と希望を引き出す看護活動は低い正の関連を示した。