著者
大井 雄一 宇佐見 和哉
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.409-413, 2010-10-01

現代のストレス社会のなか,労働者は様々なストレスに曝され,うつ病をはじめとした精神疾患のために休業を余儀なくされる労働者が増加し社会問題となっているが,図書館員にとってもそれは例外ではない。労働者において精神疾患の発症を予防するためには,ストレスというものの捉え方および対処の仕方について積極的に考え,マネジメントすることが必須となる。労働者のストレスを考える上では,職業上のストレスのみならず,職場外でのストレスや個人のストレス対処能力などさまざまな要素が関連している。これらに対してストレスモデルを用いながら,多角的な視野をもってストレスマネジメントを行うことが疾病予防につながっていく。
著者
小林 直紀 笹原 信一朗 友常 祐介 道喜 将太郎 商 真哲 大井 雄一 羽岡 健史 梅田 忠敬 吉野 聡 松崎 一葉
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.286-293, 2012-12-20 (Released:2012-12-12)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

目的:休業に関する規則や職場復帰支援制度と,メンタルヘルス不全による休業者の発生状況から,両者の関連性を検討することを目的に本調査を行った.対象と方法:某県産業保健推進センター利用歴のある150ヶ所の事業場を対象に,休復職に関する規則とメンタルヘルス不全による休業者の発生状況に関する調査用紙を配布した.結果:常勤職員数と最大休業期間(r=0.489, p<0.001),常勤職員数と休業中の金銭補償期間(r=0.315, p=0.031)との間に有意な相関を認めた.また,常勤職員数1,000人以上の9事業場においては,金銭補償期間と休業者率(r=0.670, p=0.048),金銭補償期間と平均休業日数(r=0.866, p<0.001)との間に有意な相関を認めた.考察:メンタルヘルス不全による休復職の判断においては,金銭補償期間が影響を与えている可能性が示唆された.今後は,メンタルヘルス不全者の支援体制の改善を考える上で金銭補償期間の影響を考慮した制度の見直しが必要と考えられた.
著者
大井 雄一
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6205号)