著者
森崎 智仁 大仁田 賢 竹島 史直 赤澤 祐子 山口 直之 宮明 寿光 田浦 直太 市川 辰樹 磯本 一 鳥山 寛 中尾 一彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.108, no.2, pp.245-252, 2011 (Released:2011-02-07)
参考文献数
22
被引用文献数
1

79歳,女性.上腹部不快感あり,近医にて上部消化管内視鏡検査を施行.進行胃癌を認め,当院紹介.全身精査にて,全身リンパ節転移を認め,S-1単剤化学療法を開始.2カ月後に黄疸と肝機能障害が出現し,S-1を中止した.内視鏡的逆行性膵胆管造影検査にて,肝門部肝管を中心に多発性の胆管狭窄を認めた.肝門部に腫瘍を認めず,S-1による続発性硬化性胆管炎を疑った.加療を行ったが軽快せず,永眠された.