著者
大友 宣 岸田 直樹 矢崎 一雄 松家 治道
出版者
一般社団法人 日本在宅医療連合学会
雑誌
日本在宅医療連合学会誌 (ISSN:24354007)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.45-48, 2021 (Released:2021-02-15)
参考文献数
6

札幌市では 2020 年 4 月中旬から新型コロナウイルス感染症第 2 波の流行があり,介護老人保健施設で集団感染が発生した.札幌市保健所の要請のもと診療支援医師を派遣した.混乱期には人員の不足に対して,人材確保,診療指針の策定を行った.試行錯誤期には搬送のための情報収集の補助,搬送の目安を検討,服薬の減量を行った.現地対策本部が設置され 30 名の入居者の病院への搬送により施設内の状況は落ち着き,集団感染の収束に向かった.在宅医が介入しアドバイスすることは一定の効果がある.現地対策本部設置,介護崩壊対策は今後必要である.行政のみに頼ることなく「自助」「互助」「共助」「公助」の対策を行うことが重要である.
著者
大友 宣 佐野 かず江 島田 千穂
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.369-373, 2014 (Released:2014-12-24)
参考文献数
7

目的 : 在宅療養支援診療所と連携する訪問看護ステーションが行う在宅デスカンファレンスの意味づけを明らかにすること.方法 : 診療所医師・看護師, 訪問看護ステーションの看護師を対象にインタビューを行い, 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析を行った.結果 : 11名にインタビューを行い, 14の概念を抽出し, 《学びの場としての在宅デスカンファレンス》, 《癒しの場としての在宅デスカンファレンス》, 《弔問の役割の再確認》, 《顔の見える関係の構築》, 《在宅デスカンファレンスの限界》という意味付けとしてカテゴリー化した.結論 : 参加者らは《学びの場としての在宅デスカンファレンス》と《癒しの場としての在宅デスカンファレンス》という, ふた通りのふり返りの仕方をしていた. 在宅デスカンファレンスの中で弔問についてディスカッションすることができていた. 在宅デスカンファレンスにおける《顔の見える関係の構築》は, 連携を円滑にする可能性がある.