著者
MARKON Sandor 桑野 溝博 吉田 博哉 大寺 亮
出版者
神戸情報大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

空中映像との多感覚インタラクションとして、空中触覚刺激、空中聴覚刺激を融合した操作を可能とした実験装置を開発し、操作実験を行った。空気ジェットによる触覚刺激の最適パラメーター設定を調査し、有効な使い方について研究した。アミューズメントへの応用についてゲームを使った心理実験を行い、一定の知見が得られた。また空中映像を使った医療情報可視化システムにおいて、触覚刺激を与える装置を開発し、その効果を確認した。空中映像を操作するための指先検出方式も確立させた。結果は国際会議で数回発表し、2回最優秀賞をもらった。開発した基礎技術は今後アミューズメントや医療データ可視化分野で事業化できると期待される。
著者
大寺 亮 堀内 隆彦 富永 昌治
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.27-38, 2010-03-01

本論文では、単眼カメラによって入力された眼球周辺の画像からユーザの視線を自動検出し、ディスプレイ上の視点の周辺領域の画質を実時間で改善するシステムを提案する。一般に、ディジタル画像の画質改善は、画像全体に対して処理を施すため、処理時間が画像サイズや解像度に依存する。そのため、サイズの大きな高解像度画像の画質改善結果を、実時間で得ることは困難であった。本システムは、視点周辺のみの画質を高速に改善することによって、この課題を解決する。本論文では、高精度で高速な視線の検出を、パラメトリックテンプレートを利用した虹彩マッチングによって実現する。画質改善は、Retinexモデルを改良し、これを時系列処理することによって実現する。さらに、これらの処理をGPU上に実装することによって、一般の画像観測環境における実時間処理を実現した。画質と演算時間に関する評価実験によって、提案システムの有効性を検証する。