著者
村上 東 大田 信良 塚田 幸光 中山 悟視
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

予定より遅れていた『冷戦とアメリカ 覇権国家の文化装置』(臨川書店)を2014年3月に刊行し、成果を世に問うことができた。問題意識を共有する執筆者を得て成果を活字にできたのみならず、この論集を読んでくれた方々と意見の交換、研究の相互乗り入れが以前よりも容易になったという大きな副産物を確保している。また、新たに基盤研究(C)「冷戦期合衆国表象文化(史)とナショナリズム/ソフト・パワーの関係性に関する研究」を採択していただくことが叶い、調査・研究を継続、発展する途が開かれた。
著者
大田 信良
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

現在のポストインペリアルな歴史状況における英国文化は、大英帝国解体後になおも残存する帝国意識、または、その保守主義を批判的に乗り越える新たなヒューマニズムと多文化主義の可能性によっては、十分捉えることができない。むしろ、21世紀の現在につながるグローバル化や帝国主義に注目する「長い20世紀」の視座を考慮することにより、本研究は、「英文学」をその重要な一部とするグローバルな帝国の文化が、冷戦期米国のモダニズム文学と大学の研究・教育制度の編制にトランスナショナルに転回した英国リベラリズムの政治文化によっても担われていたことを論じた。