著者
大田 和寛
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

画像に対し人が抱く感情はその画像の持つ視覚的特徴に大きく依存する.具体的には,写真の被写体となっている人間が笑っていたら幸せそうな印象を抱くであろうし,凶暴そうな異形のエイリアンが描かれたイラストに対しては恐怖を感じるかもしれない.そんな画像に対する人々の感情・印象をスコア付けしデータセットとして提案されたのがBehance Artistic Mediaであるが,本稿ではこのデータセットを利用し,教師なし学習の枠組みにおけるImage-to-Image技術であるCycleGANによって感情ドメイン間での画風スタイルの転送を行った.これは画像に対し感情を付与することと考えることもでき,例えば広告クリエイティブの素材バリエーションの拡張など,様々な応用が期待される.
著者
井関 健太 矢口 勇一 大田 和寛 千葉 将人 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.363, pp.105-110, 2008-12-11

2次元連続DPアルゴリズムと因子分解法に基づく画像からの3次元形状を効率的に復元するシステムを実現した.2次元連続DPでは画像間の全ピクセルに対する非線形対応のマッチングが可能である.そのため,因子分解法において使用される計測行列を,画像集合の1枚と任意の他の画像とのすべてのピクセル対応から生成する事で,特別な計測機器やカメラパラメータを必要とせず,少数枚数の画像のみから3次元モデルを生成する事が可能である.一方,2DCDPによる計算コストがO(N^4)となり,計算速度とメモリサイズに関する問題がある.本報告ではこれらの問題に対処するために,2DCDP計算の並列化に基づく計算機環境を構築した.また,野外の大きな建築物である城郭を対象にし,効率的に形状復元を行うシステム実装した.大規模画像への3次元形状復元には,部分3次元形状のモザイキングにより実現する.今回構築したシステムが良好に動作する事を実験により示した.