著者
大盛 善啓 伊藤 嘉邦 中内 靖 安西 祐一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.65-66, 1992-02-24

今までロボットは、産業用などある特定の分野に限って用いられ発展してきた。しかし、近年におけるロボット技術の進歩には目を見張るものがあり、産業用ロボットだけにとどまらず、オフィスや一般家庭でのロボット使用の要求が高まりつつある。ロボットは、商品を運ぶといった、従来の計算機では扱えなかった物理世界を直接操作することができる。そして、複数台のロボットを利用することにより、1台のロボットでは時間やコストのかかるであろうタスクを他のロボットに効率良く実行することができるようになる。ところが、自律移動ロボットにおける物理世界を直接扱うタスクの割り当てでは、物体の受渡しなど、従来考慮されていた要素だけでなく、物理的なタスクに固有な要素をも考慮したアルゴリズムが必要である。そこで本研究では、複数台の移動ロボットが存在する環境において、物理的な要素を考慮したタスク割り当てアルゴリズムを提案する。また、シミュレーションによる評価結果を報告する。
著者
大盛 善啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.182, pp.69-74, 2009-08-24
参考文献数
10

大きさが未知の物体を探す照合(スケールフリーテンプレート照合と呼ぶ)を高速化する手法を提案する.入力画像の解像度を少しずつ変更しながら大きさが既知の物体を探すテンプレート照合を繰り返せば大きさが未知の物体を探索できる.膨大な回数の照合が必要なのでスケールフリーテンプレート照合は計算コストが非常に大きい.入力画像の解像度を粗く変更すれば高速化できるが探索漏れが発生する問題があった.そこで提案手法では,類似度が小さい場合は粗く,類似度が大きい場合は細かく入力画像の解像度を変更して高速化する.画像から抽出した正規化色ヒストグラムのヒストグラム重なり率で類似度を算出し,あらかじめ与えられたしきい値を類似度が超えない範囲で解像度を変更するため,提案手法では原理的に探索漏れが発生しない.本稿では,解像度の変化率の上限と下限を類似度から求める原理を導き,可変の変化率で照合するアルゴリズムを示す.同じ照合精度ならば提案手法は従来手法より1.5〜4.0倍高速で,同じ処理時間ならば照合誤差を1/3.0に低減できることを実験結果で示す.