著者
有井 敬治 橋 逸郎 大脇 裕子 三ツ井 貴夫
出版者
独立行政法人国立病院機構徳島病院(臨床研究部)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

パーキンソン病関連疾患では構音・嚥下機能障害は予後を左右する極めて重要な因子であるものの、特別な対策は取られていないことが多い。我々は同疾患に対する独自のリハビリテーションとして、気功の要素を取り入れることで喉頭機能の増強を介した呼吸機能の向上を目的にした、発声を伴う太極拳を新たに考案した。本研究では、パーキンソン病の種々の運動症状、特に発声・嚥下・呼吸機能に対する効果を検討した。具体的には5週間のリハビリテーション入院したパーキンソン病患者について、専門のインストラクターを招いて週1回、1時間の太極拳運動を導入した。その結果、太極拳を導入した群では4週間後にパーキンソン症状は著明に改善した。