著者
大西 達也
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

実験では鉄磁性体に、外部より交流磁場を印加することで得られる熱させ、医学的な応用を検討した。はじめに様々な鉄磁性体に交流磁場を印可し、発熱を確認した。続いて鉄磁性体に腫瘍細胞に特異的に集積させる機能を持たせることが可能であることを確認した。最後にマウスの背部に生着させた腫瘍に鉄磁性体を注入し交流磁場を励起させることで、腫瘍の縮小効果を確認することに成功した。生体内で鉄磁性体と交流磁場を用いた温熱療法の抗腫瘍効果を確認出来たことは、医学的応用に向けて大きな前進であると考えている。