著者
大須賀 健 高橋 博之 川島 朋尚
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

ブラックホールおよび中性子星周囲をターゲットとした大規模数値シミュレーションを実施し、超臨界円盤からは連続光による輻射力で、亜臨界円盤からは束縛ー束縛遷移吸収による輻射力で加速されたアウトフローが噴出することを解明した。また、発生したガス噴出流が流体不安定で小さなガス片に分裂することも突き止めた。強磁場中性子星の場合は、磁極からガスが降着することも示した。活動銀河核やX線連星で観測されるアウトフローや光度変動を説明できる新たな理論モデルを構築したのである。
著者
加藤 真 大須賀 健
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.291-297, 2007-02-28

琉球列島のサンゴ礁のウミヒルモ海草藻場で,ニッコウガイ上科の新種が発見された。この二枚貝は,左右やや非相称で,著しく扁平で小さな殼と,垂直方向に伸びるよく発達した弾帯,痕跡的な外靫帯,間隔のあいた顕著な成長脈,伸長した入水管・出水管,三角形の内・外半鰓によって特徴づけられる。この貝の属の所属については,ニッコウガイ科やアサジガイ科の近縁属の分類の再検討が必要であるが,私たちはこの貝をSemelangulus lacrimadugongiがn. sp.ザンノナミダ(新種・新称)として記載する。この貝の産地はいずれも,ジュゴンが現在でも生息しているか,または近年まで生息していた場所にあたる。