著者
阿南 豊正 天野 いね 中川 致之
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.74-78, 1981-02-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
28
被引用文献数
2 5

緑茶(荒茶)を130℃で30分および160℃で30分加熱し,化学成分の変化を調べた結果,アミノ酸類,ビタミンC,遊離還元糖の減少が著しいのに対し,全窒素やカフェインはほとんど減少しないことが明らかとなった。次に,緑茶加熱中の成分変化に対する各成分の相互作用の影響を調べるため,テアニン,グルコース,(-)-エピカテキン,カフェインを各々組み合わせてセルロース粉末と混合し,130℃で30分および160℃で30分加熱し,各成分含量および熱水浸出液の吸光度を調べた結果,テアニンとグルコースの相互作用の影響が最も大きく,ついで(-)-エピカテキンとテアニンの相互作用の影響が若干認められた。