著者
古谷 正広 太田 安彦 北口 佳範 大崎 守 村井 美樹 磯貝 鉄也
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.67, no.662, pp.2625-2631, 2001-10-25

Compression ignition of a stoichiometric iso octane/oxygen/argon mixture was observed using a shock tube and a rapid compression machine. Reducing the compression temperature, the activation energy for the shock compression ignition fell suddenly at the critical temperature the ignition delay exceeded around 1 ms. This peculiarity could be seen in the shock compression stoichiometric methane ignition with which mixture absolutely no cool flame low-temperature reactions accompanied. Shock wave diagrams indicated that the ignition was originated not at the end of the tube but to the inside of the tube. It resulted in the smaller activation energies in the lower temperature regions. This phenomenon was not due to the difference of chemical reaction mechanisms. IIigh-speed schlieren observations using another shock tube with visualization windows have allowed us to confirm the peculiarity that the earliest ignition sites were located apart from the tube end and the ignition initiation structure would change depending on the compression temperature.
著者
古谷 正広 太田 安彦 北口 佳範 大崎 守 村井 美樹 磯貝 鉄也
出版者
The Japan Society of Mechanical Engineers
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.67, no.662, pp.2625-2631, 2001
被引用文献数
3

Compression ignition of a stoichiometric iso octane/oxygen/argon mixture was observed using a shock tube and a rapid compression machine. Reducing the compression temperature, the activation energy for the shock compression ignition fell suddenly at the critical temperature the ignition delay exceeded around 1 ms. This peculiarity could be seen in the shock compression stoichiometric methane ignition with which mixture absolutely no cool flame low-temperature reactions accompanied. Shock wave diagrams indicated that the ignition was originated not at the end of the tube but to the inside of the tube. It resulted in the smaller activation energies in the lower temperature regions. This phenomenon was not due to the difference of chemical reaction mechanisms. IIigh-speed schlieren observations using another shock tube with visualization windows have allowed us to confirm the peculiarity that the earliest ignition sites were located apart from the tube end and the ignition initiation structure would change depending on the compression temperature.
著者
守屋 真紀雄 太田 安彦 川島 篤弘
出版者
一般社団法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.742-747, 2010-05-15 (Released:2010-08-09)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

症例は39歳,女性.右前頸部腫瘤の穿刺吸引細胞診にて扁平上皮癌と診断され,精査加療目的に紹介された.画像所見より,原発不明癌の頸部リンパ節転移,または縦隔癌を疑い,腫瘍摘出術を施行した.病理学的に,大部分が未角化な腫瘍で,一部角化を伴い,ハッサル小体様の構造も認め胸腺癌が疑われた.免疫組織化学染色では,胸腺癌のマーカーであるCD5が陽性であり,その他の免疫組織化学染色結果と合わせてCarcinoma showing thymus-like differentiation(以下CASTLE)と診断した.CASTLEは甲状腺内あるいは頸部軟部組織の異所性胸腺や胎生期胸腺遺残組織から発生する非常に稀な腫瘍である.頸部・上縦隔腫瘍の鑑別診断としてCASTLEを念頭に置く必要がある.
著者
田村 昌也 村田 智美 飯野 賢治 太田 安彦
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.631-634, 2003-09-15
被引用文献数
2 1

当科で経験した特発性血気胸治療例14例について検討した.平均年齢は31.2歳(21〜63歳)で,女性は1例のみであった.気胸初発例,III度の高度虚脱例が多くを占めた.出血源は10例が肺尖部の癒着断裂による出血であり,2例は肺嚢胞表面の血管からの出血であった.発症からそれぞれ5日,6日が経過していた症例にVATSを試みたが,血腫の排出と視野の確保に難渋したため,開胸術に移行した.また発症から15日経過していた症例に対してVATSを完遂したが,術後,気漏遷延により,再手術となった.気漏遷延例を除く平均術後ドレーン留置期間,平均術後入院期間,術後鎮痛剤の使用日数の上で,VATSは開胸術に優っていた.出血量,空気漏の持続,肺再膨張の程度などを総合的に判断し,迅速に手術適応を決定する必要がある.また発症早期であれば,胸腔鏡下手術は第一選択として施行されるべきであると考える.
著者
伊藤 祥隆 小田 誠 太田 安彦 呉 哲彦 常塚 宣男 渡邉 剛
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.119-121, 2001-03-15
被引用文献数
2 2

症例は16歳, 男性.既往歴として4歳児に漏斗胸に対して胸骨翻転術を施行され, 14歳時にMarfan症候群と診断された.1994年に右自然気胸に対し胸腔鏡下肺部分切除術を施行した.1996年2月に右気胸を再発し保存的に加療したが, 同年4月に右気胸を再々発し, 小開胸下に肺部分切除術を施行した.1997年2月15日に左背部痛と呼吸困難が出現し, 当科を受診した.胸部レントゲン写真にて左自然気胸と診断した.胸腔ドレーンを留置して保存的に加療するも改善しないため, 2月20日胸腔鏡下手術を施行した.肺尖部にブラが多発しており, これを切除した.Marfan症候群は気胸の合併率が高く, 本例のように体格の成長に伴って気胸を繰り返し再発することもあり, 注意深い経過観察が必要と思われた.
著者
太田 安彦 清水 淳三 小田 誠 林 義信 OSARI Ayumi 梶田 剛司 渡辺 洋宇
出版者
The Journal of the Japanese Association for Chest Surgery = 日本呼吸器外科学会雑誌
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 = The journal of the Japanese Association for Chest Surgery (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.539-544, 1996-05-15
参考文献数
16
被引用文献数
5

最近われわれは, 稀な胸腺腫瘍の2例を経験した.症例1は72歳, 女性の胸腺に発生した悪性黒色腫であった.悪性黒色腫の胸腺発生例は本邦報告史上2例を認めるのみであり, 本例は第3例目に相当した.腫瘍は6.5×5.5×3.5cm大の被包化された充実性腫瘍であった.周囲組織への浸潤はなく, 周囲のリンパ節に転移はなかった.原発巣不明黒色腫の転移の可能性は否定しきれないが, 胸腺原発を最も疑った.正常胸腺を含めて腫瘍を摘出した。術後5ヵ月を経て再発なく生存中である.症例2は21歳男性に発生した胸腺脂肪腫であり, 周囲の脂肪組織を含めて腫瘍を摘出した.摘出腫瘍の重量は390gであり, 重症筋無力症の合併はなかった.