著者
熊澤 茂則 中村 純 太田 敏郎 矢崎 一史 宮城 健 福本 修一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.35-42, 2010-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
19

健康食品素材として利用されているプロポリスは,ミツバチが植物の特定部位を集めてつくった樹脂状物質であり,採集される地域によりその含有成分が異なる.最近,未解明であった沖縄産プロポリスの起源植物が,分析化学と生物行動学的研究手法によりトウダイグサ科の常緑樹木オオバギと同定された.そして,このオオバギが高い抗菌活性と抗ガン活性を有していることも見いだされ,新たな有用植物資源としての可能性に期待がかけられている.
著者
熊澤 茂則 杉山 靖正 太田 敏郎 中村 純
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ミツバチの生産物であるプロポリスは、健康食品素材として広く利用されている。本研究では、プロポリスの機能性について化学的および生物学的アプローチから解明することを目的とした。特に、韓国済州島産およびソロモン諸島産のプロポリスの成分研究を行い、済州島産プロポリスについては現地における調査も行うことで、起源植物(プロポリスの原料植物)が明日葉であることを明らかにした。ソロモン諸島産プロポリスからは、いくつかの新規プレニルフラボノイドを見出した。さらに、沖縄産プロポリスおよびその構成成分に関するin vitroおよびin vivoにおけるガン血管新生抑制活性についても評価した。