著者
太田 明廣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.297-300, 2002-04-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
6
被引用文献数
1

天然物として不快臭源から芳香物質まで多様なにおい物質が知られている。不快臭源としては腐敗アミン, 含硫物質が代表的で, また, 最近では加齢臭も話題になっている。これら含硫物質や加齢臭源の化学構造について説明する。一方, 芳香物質としては精油, 動物性香料が知られている。特に植物の約80科に含まれる精油はその成分と共に薬剤, 食品, 化粧品などに広い用途が見られる。これら天然におい物質の生成についてふれ, 更に, 化学構造とにおいとの関係についても述べる。