著者
奥村 慎吾 初田 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.209, pp.161-165, 2004-07-16

高品質かつ経済的な北海道統合通信網の構築をするためには、通信衛星回線の回線稼働率を向上することを目的とし、サテライト・ダイバーシティ(以下Sat.D)方式特性の測定法を検討している。使用する周波数が10GHz帯を超えると、降雨または降雪による回線断の通信障害が生じる。その回線稼働率向上の一手法として、従来の測定法はスペクトラムアナライザで使用する方法で、対象とする衛星数が増加するとrストが大きくなる欠点を有しているサイト・ダイバーシティ(以下SD)方式があるが、ここではSat.D方式を検討している。Ku帯(14/12GHz帯)における2衛星の信号を受信し、C/Nの良好な衛星を選択して通信を行うSat.D方式の低コストな測定法の実現性を検討するために、新しい測定系を構成し、それにより得られた短時間Sat.D特性測定結果からSat.D効果の例を示めしている。
著者
奥村 慎吾 初田 健 須永 智 佐藤 真一 野村 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.189, pp.7-10, 2005-07-14

近年、Ku帯(14/12GHz)を用いたVSAT(超小型アンテナ端末)局によるデータ伝送などのサービスが多く用いられている。10GHzを超える周波数帯においては、降雨、降雪による衛星からの信号減衰が大きな問題となっている。特に、降雪によるアンテナ鏡面への着雪は、シャープなアンテナビームをずらす結果となり、大きな減衰が生ずる。これを回避するための無着雪アンテナを衛星ネットワーク(株)で試作し、降雪の多い北海道工業大学に設置して特性測定を行った。この結果、降雪時において、着雪がほとんど無いことを確認でき、無着雪アンテナ機能のついていないアンテナと比較して、信号劣化量の統計値のデータが獲得することができ。さらに、機械的強度の面では、2004年9月の台風18号の風速52m/sにも耐えることを確認でき、実用的なアンテナであることを証明できた。