著者
菊地 賢 金指 あや子 大曽根 陽子 澤田 與之 野村 勝重
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.457-464, 2015 (Released:2016-04-19)
参考文献数
22
被引用文献数
2 1

ハナノキは,東海丘陵地域に生育する落葉高木で,絶滅危惧II類に指定されている絶滅危惧種であるが,自生地域では街路樹としてよく植栽されている。こうした植栽木の中に北米原産の近縁種アメリカハナノキとみられる個体が混入し,一部で実生が定着している実態が明らかとなった。近縁外来種は,競争だけでなく,浸透性交雑や繁殖阻害のように生殖を介しても影響を与えるため,在来種の存続に深刻な影響を与える可能性がある。そこで外来種を同定するための簡便な種識別手法の開発を試みたところ,葉の形態的指標である LDIは,種間で有意差が見られたものの識別手法としては有効とはいえなかったが,葉緑体遺伝マーカーは種の識別に有用であった。さらに生理生態特性の解析から,アメリカハナノキは暗条件下でハナノキより高い光合成速度を示すこと,さらに,ハナノキとアメリカハナノキとが交雑可能であることが明らかとなり,アメリカハナノキの侵入可能性が示された。今後,アメリカハナノキの侵入拡大を未然に防除するために,早急に植栽混入の現状や流通経路を究明し,生物学的侵入リスクを生態・遺伝・生理等の面から評価する必要がある。

2 0 0 0 OA 工業青年数学

著者
野村勝一郎 著
出版者
工業図書
巻号頁・発行日
1939
著者
野村 勝也 高橋 篤弘 小島 崇 山崎 慎太郎 矢地 謙太郎 坊 大貴 藤田 喜久雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J102-B, no.8, pp.669-673, 2019-08-01

最適な構造物を数値計算で導出する手法であるトポロジー最適化をノイズフィルタの導体パターン設計に適用した.回路定数により支配的なノイズが異なるフィルタで最適化を行った結果,支配的なノイズに応じた構造変化が生じ,フィルタの性能が向上した.
著者
野村 勝彦 渡辺 健一 藤井 辰義 谷 到 江本 克也 鮄川 哲二 沖 修一 荒木 攻
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.444-450, 2011 (Released:2011-07-27)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

我々の施設では2008年1月から2010年12月の3年間に入院時MRI拡散強調画像において内包後脚に可逆性の異常高信号を呈する低血糖脳症を2例経験した.この2例はいずれも両側の内包後脚に異常高信号を有し,受診までの経過あるいは受診時に四肢脱力の左右差があり脳血管障害を疑われた.1例は血糖補正後に速やかな神経学的所見の改善と画像の正常化を認めたが,低血糖症状が遷延した1例においては2回目のMRI拡散強調画像にて内包後脚の病変に加えて放線冠にも異常高信号が観察された.受診時の低血糖や意識障害の程度に関わらず,低血糖に対する初期対応の違いがその後の2症例の臨床経過の違いに影響を与えたと推測された.神経学的所見や画像所見にて急性期脳梗塞が疑われた症例であっても常に低血糖脳症の存在を考慮に入れた十分な初期対応と経過観察を行うことが重要であると考えられた.
著者
奥村 慎吾 初田 健 須永 智 佐藤 真一 野村 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.189, pp.7-10, 2005-07-14

近年、Ku帯(14/12GHz)を用いたVSAT(超小型アンテナ端末)局によるデータ伝送などのサービスが多く用いられている。10GHzを超える周波数帯においては、降雨、降雪による衛星からの信号減衰が大きな問題となっている。特に、降雪によるアンテナ鏡面への着雪は、シャープなアンテナビームをずらす結果となり、大きな減衰が生ずる。これを回避するための無着雪アンテナを衛星ネットワーク(株)で試作し、降雪の多い北海道工業大学に設置して特性測定を行った。この結果、降雪時において、着雪がほとんど無いことを確認でき、無着雪アンテナ機能のついていないアンテナと比較して、信号劣化量の統計値のデータが獲得することができ。さらに、機械的強度の面では、2004年9月の台風18号の風速52m/sにも耐えることを確認でき、実用的なアンテナであることを証明できた。