著者
馬場口 登 栄藤 稔 佐藤 真一 安達 淳 阿久津 明人 有木 康雄 越後 富夫 柴田 正啓 全 柄東 中村 裕一 美濃 導彦 松山 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.155, pp.69-74, 2002-06-20
被引用文献数
35

電子情報通信学会パターン認識・メディア理解研究会の下で検討,作成した映像処理評価用映像データベース(VDB:Video Data Base)について述べる.このデータベースは編集効果(シーン切替),カメラワーク,テロップの出現,音声品質という点においてテレビ放送に匹敵する品質の素材映像をもち,ニュース,ドラマ,ドキュメンタリー,情報番組(料理,観光)などのジャンルの映像からなる.また,ショット境界やシナリオ情報をMPEG7形式のメタデータとして付与している.各種の映像処理アルゴリズムを比較評価するためのベンチマークデータとして利用されることが期待される.
著者
佐藤 真一 LIU HONG 佐藤 真一 LIU HONG
出版者
国立情報学研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2023-03-08

2021年度には、証明可能な深層学習の枠組みについて検討を行う。次いで2022年度は、説明可能かつ頑健な深層学習の枠組みの検討を行う。最終年度である2023年度は、全体を総合し、証明可能・説明可能・効率的・頑健な深層学習の枠組みを構築する。その枠組みの実用性の検証のため、マルチメディア検索並びに人物再同定を対象として、この枠組みが実際に効果的に機能することを示す。
著者
佐藤 真一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.628-633, 2015-06-15

本稿では,計算機による画像・映像の認識と理解に関する研究について,その困難さについて再考し,これまでの研究の歴史について振り替えるとともに,現在の潮流について述べ,今後の研究の展望について考察する.
著者
小林 哲郎 松井 勇佑 佐藤 真一
出版者
神戸大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2020-07-30

本研究は深層学習の技術をテレビニュースの内容分析に応用し、大量の映像情報を目視に頼ることな、自動的に分析する方法論を確立する。深層学習は、分析対象の分類に有効となる特徴を自ら学び取っていくため、様々な角度や表情で人物が映されるテレビ映像の分析に有効である。本研究の文脈では、事前に特定することが困難な政治家の顔の特徴をアルゴリズムが自律的に学習していくことで、ニュース内における特定の政治家の出現を高い精度で検出することが可能になる。こうした深層学習に基づいた計算アルゴリズムと網羅性の高いニュースアーカイブを組み合わせることで、従来の内容分析では回答できなかった社会科学的問いに答えることを目指す。
著者
佐藤 真一
出版者
国立音楽大学
雑誌
国立音楽大学研究紀要 (ISSN:02885492)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.168-162, 2006

ハイデルベルク大学教授時代に、近代歴史学の方法が伝統的な神学にもたらす帰結について考察を深めたトレルチ(一八六五-一九二三)は、第一次世界大戦のさなかの一九一五年以降ベルリン大学において歴史哲学を講じ、「われわれの思考の根本的な歴史化」の問題に取り組むことになった。その際、「近代歴史学の父」といわれるレーオポルト・フォン・ランケ(一七九五-一八八六)の歴史学をどのように捉えていたのだろうか。本稿では、一九一〇年代に相次いで出版された史学史の著作との関連も視野に入れながら、一般的な通念とは異なりランケのヘーゲルとの近さを強調するトレルチ独自のランケ観を考察する。
著者
佐藤 真一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.885, 2019-08-15

説明できる人工知能(Explainable Artificial Intelligence)の研究が盛んにおこなわれているが,現在成功を収めている人工知能技術は,そもそも説明をあきらめて入力と出力だけを学習データとして与えてシステムに学習させることにより実現されているため,その動作の説明はきわめて難しい.画像認識を例にとり,この問題について考えてみる.
著者
大山 敬三 神門 典子 佐藤 真一 加藤 弘之 日高 宗一郎
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
no.12, pp.111-120, 2000-03
被引用文献数
1

学術情報センターで開発中のオンラインジャーナル編集・出版システムは,学協会や大学が刊行する学術雑誌の執筆・編集・出版のすべての工程を電子化・オンライン化し,学術研究成果の流通を効率化するものである.学協会が運用して編集に利用するインハウスシステムは多様な編集部体制や文書形式に対応できる設計となっている.学術情報センターが運用してオンライン出版に用いるシステムは強力な検索能力を持ち,多数の購読者支援機能を提供する.本稿では,このシステムについて,著者,編集担当者,購読者などの視点からの機能や利用方法を説明し,学協会における活用方法を紹介している.
著者
井手 一郎 木下 智義 高橋 友和 孟 洋 片山 紀生 佐藤 真一 村瀬 洋
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.282-292, 2008
被引用文献数
9 2

Recent increase of digital storage capacity has enabled the creation of large-scale on-line broadcast video archives. In order to make full use of the data in the archive, it is necessary to let a user easily grasp the availability of certain video data and their contents. Considering this problem, we have been investigating efficient and effective retrieval and reusing methodologies of archived video data. The archive used as a test-bed consists of more than 1,000 hours of news video obtained from a Japanese news program during the past six years. This paper first proposes a news topic tracking and structuring method. A structure called the `topic thread structure', is organized so that it should represent the temporal flow of news topics originating from a specified news story. The paper next introduces a browsing and editing interface that enables the user to browse through news stories along the topic thread structure, and also assists the compilation of selected news stories as a customized video summary or a documentary. The method was applied to the archived news video data in order to observe the quality of the topic thread structure and the usability of the prototype interface. As a result, some structures represented the flow of topics quite close to real-world comprehension. In addition, experiments showed that when the structure could be considered meaningful, the interface combined with the structure could drastically reduce the time needed to browse through the archive for news stories related to the user's interest.
著者
大山敬三 神門 典子 佐藤真一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.57, pp.33-40, 1999-07-16
被引用文献数
1

学協会や大学などの学術機関から刊行されている学術雑誌のオンラインジャーナル化を支援するためには,多様な編集の体制や工程,投稿方式,文書ファイル形式,計算機環境などに対応できる柔軟な編集システムを構築する必要がある。著者らは,管理業務に関わる編集管理システムと,原稿自体を扱う文書処理システムをサブシステムとして構成する方式を提案して実現した。この文書処理システムでは,個別の文書ファイル形式,工程ごとの文書処理ツール,文書のバージョン,ファイル実体などの管理,および文書処理ツールの起動・監視などの機能をカプセル化し,異なる文書ファイル形式の混在や新しい文書処理ツールの導入などが容易にできるようになっている。In order to support academic institutions (e. g. academic societies and universities) to publish their scholarly journals on-line, it is necessary to develop a flexible editing system that can adapt to variety of editing organizations and flows, submission methods, document formats, and computer environments. The authors proposed and implemented a system configuration consisting of two independent subsystems, an editing management subsystem and a document processing subsystem. The document processing subsystem encapsulates the management of document file formats, processing tools, document version control, and physical location of document files. It enables editing of heterogencous documents and easy introduction of new tools.
著者
武 小萌 佐藤 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.76, pp.119-124, 2011-05-30

近年,記憶装置の大容量化に伴い,大規模の放送映像を蓄積して利用できるようになりつつあり,なかでもCMは,地上波民間放送において全放送時間における20%の比率を保有している.放送映像解析や市場調査等の分野には,蓄積された膨大な放送映像アーカイブからCMを効率的且つ効果的に検出・同定する技術が求められる.本研究は,超高速の二段時間的共起ハッシュアルゴリズムを提案し,CMの大規模放送映像アーカイブからの検出・同定を目指す.1か月間のアーカイブに対する処理時間がわずか42分であった提案手法は,98.1%の検出精度と97.4%の位置特定精度を達成した.また,検出された大量のCMにおける経時分布を可視化することで,広告市場に関する潜在的知識の発見を可能にする新たなアプリケーションを紹介する.本アプリケーションは,4か月間5チャンネルという莫大の量の放送映像へ提案手法を適用した結果をもとにしたもので,提案手法の実用性とその知識発見への高い応用可能性を実証した.
著者
瀧本 政雄 佐藤 真一 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.2699-2709, 2006-12-01
被引用文献数
5

本研究は大容量のテレビ放送映像アーカイブからの,フラッシュのたかれる同一シーン映像の発見を目的とする.フラッシュは例えば記者会見や重大事件の一場面などの視聴者の興味を引くようなシーンにしばしば現れ,また,特に重要なシーンは様々な番組で繰り返し放送される.よって,放送映像の中から繰り返し利用される同一場面の映像を発見することで,アーカイブに保存される映像の内容的な解析につながると考えられる.また,本論文で述べる手法では同一場面であるかどうかの照合をフラッシュがたかれる時間的なパターン間の類似度によって行っており,撮影したカメラが違う,若しくはテレビ放送によくあるように付加されるキャプションが違う,などといった映像的な差異にかかわらず照合が行える.提案する手法はフラッシュの発生するフレームを検出する段階と,検出されたフラッシュの発生パターンを比較する段階に分けられ,前者はフラッシュという現象の特徴に基づいて検出を行い,後者は2値のパターン間での類似度を定義している.これらの手法は比較的少ない計算量で行えるように構成されているため大容量の映像に対しても適用可能である.