著者
久留戸 真奈美 菅沼 薫 奥田 祥子
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.340-344, 1996

MED (Minimal Erythema Dose) のaction spectrumに分光感度を合わせたUV-B放射計 (MS-210 D型, 英弘精機製, 携帯型試作品) を使用し, 身体の部位別に受ける紫外線量をスキー場と海浜他の場所で測定した。この結果, 部位別には, 海浜で頭頂部, 肩, 額と受光量が多く, 一方, スキー場では頭頂部より額や胸の受光量が多く, また頬やあごなども全体的に高レベルで, 反射が多量であることを示していた。また, 同時期夏の海浜と都心の公園の広場では, UV-B量の最大値は接近しており, 都心でも海浜同様に紫外線に注意しなければならないことが示唆される。<br>更に, 日光暴露実験の結果, スキー場, 海浜とも, 無塗布部位は日焼けを起こしたが, SPF28の紫外線防御用化粧品を塗布した部位は, 視覚的にはほとんど変わらなかった。日焼けからの回復速度にはモニター間で明らかな差があった。