著者
姚 俊
出版者
日本知的資産経営学会
雑誌
日本知的資産経営学会誌 (ISSN:27586936)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.3, pp.39-50, 2017-09-28 (Released:2023-05-01)

人材は重要な経済的資源(資本)であり,人材リスクは現在の日本企業にとって重要な課題となっている。人的資本をどのように確保・強化・運用して企業の持続的価値創出に結びつけていくかについて,会計の視点からその対策を論じるのが「人的資本会計」という領域である。本稿は人的資本会計の発展,人的資本に関する会計制度,および実務の発展を考察し,持続的成長と価値創出に向けての知的資本経営と統合報告が提唱されている現在,人的資本会計の新たな課題を提示する。
著者
姚 俊学 吉村 和久 栗崎 弘輔 井倉 洋二 高相 徳志郎
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.785-789, 2011 (Released:2011-11-28)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3

クロモトロープ酸を担持した長さ1 cmの陰イオン交換カラムを用いて,既に報告した微量ホウ素のオンライン吸光光度定量法の改良を行った.pHを3にした試料を流すだけでカラム内での錯生成を促進することができ,その後pHを8に変えて段階溶離を行うことで,ホウ素を安定な錯体として未反応の呈色試薬などから分離できた.その吸光定量を350 nmで行った.試料3.2 cm3を用いたときの分析時間は約12分,検出限界は0.06 μg dm−3であった.既報に比べて,分析時間および感度を大幅に改善できた.本法を琉球列島西表島の天然水中のホウ酸の分析に応用した.降雨および二つの河川水中のホウ素濃度は,それぞれ3.1~40.8,20.3~28.5,14.7~20.9 μg dm−3であった.いずれの場合も,非海塩性由来のホウ素の分率は高く,アジア大陸からの長距離移流によるものであることが示唆された.