著者
孕石 泰孝
出版者
関西大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2019

本研究では, 「科学とは何か」「科学を学ぶ意味は何か」という科学との関わり, 科学との向き合い方を科学哲学を通して児童に注目させようとした。成果物として, 科学哲学の内容を扱う小学生向けのテキストの具体的な教材, 電子ブック『科学哲学入門』を作成した。本教材は, 抽象的な内容を扱ってはいるが, 小学生でも読みやすいよう, 対話形式で話を進めるように工夫されている。本ブックは, ブラッシュアップをかけ, 「Apple Books」より無償配信されている。
著者
孕石 泰孝
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.13-16, 2020-03-07 (Released:2020-03-04)
参考文献数
7

小学6年生児童は,理科について約90%という高い割合で,現時点また将来に渡っても役立つものであるという意識を持っている。「理科の何が役立っているか,将来役立つか」という面を詳しく見てみると,それは「学習内容(知識)」であることがほとんどであり,見方や考え方,技能が役立つということを挙げる児童は皆無である。これは,そもそも,「学習したことがどんなことに役立つか」ということを児童自身が考える場面がないと同時に,指導者もそのことを意識づけるような指導ができていないことが考えられる。「科学哲学教材」を取り入れることは,そのような学びの有用性を意識づけ,汎用生のある資質・能力を高める一つの手法として意義のある手法である.