著者
石川 ふさ子 大石 充男 木村 圭介 安井 明子 斉藤 和夫
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.150-155, 2004-06-25
参考文献数
18
被引用文献数
27

キャピラリー電気泳動(CE)を用いて我が国の許可色素12種の分析法を検討した.食品中の色素を水および0.5%アンモニア-エタノール(1 : 1)混液で抽出し,色素抽出液をSep-Pak Plus tC18による固相抽出法で精製した.CE条件はキャピラリーにバブルセルキャピラリー,泳動液に20%アセトニトリル含有10 mmol/Lリン酸二水素カリウム-5 mmol/L炭酸ナトリウム緩衝液(pH 10.0)を用いた.各色素の移動時間および面積値の変動係数はそれぞれ0.28~0.62%,1.84~4.30%であり,吸収スペクトルによる確認限度は5~10 μg/mLであった.各色素の清涼飲料水,キャンディーおよび漬物からの添加回収率(10 μg/g)は70.0~101.5%であり,本法を市販食品に適用した.
著者
石川 ふさ子 大石 充男 新藤 哲也 堀江 正男 安井 明子 中里 光男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.339-346, 2008-10-01 (Released:2008-11-25)
参考文献数
19
被引用文献数
5 6

市販ブルーベリーエキス含有健康食品中のアントシアニン含有量とその組成を調査する目的で,食品からの抽出法とHPLCおよびLC/MSによる分析法を検討した.健康食品中のアントシアニンは塩酸酸性メタノールで還流抽出し,吸光光度法によりデルフィニジンの量に換算して定量した.アントシアニン15種とアントシアニジン5 種の計20種は移動相にギ酸とメタノール-アセトニトリル混液を用いたグラジエントHPLCで分離し,ピークの同定はLC/MSを用いた.ブルーベリーエキス含有表示のある市販健康食品25品目に本法を適用したところ,ビルベリー新鮮果実から抽出,精製した標準エキスと組成が異なる製品が1品目あった.