著者
山田 勝雄 川澄 佑太 杉山 燈人 安田 あゆ子 関 幸雄 足立 崇 垂水 修 林 悠太 中村 俊信 中川 拓 山田 憲隆 小川 賢二
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.407-413, 2015 (Released:2016-09-16)
参考文献数
19

〔目的〕今回6例の肺M.abscessus症に対する手術を経験した。肺M.abscessus症に対する外科治療の報告は多くない。同時期に手術を施行したMAC症例との比較検討も含めて報告する。〔対象と方法〕2012年7月から2014年6月までの2年間に6例の肺M.abscessus症に対する手術を経験した。6例全例を完全鏡視下手術で行った。手術を施行した6例の肺M.abscessus症例に対し,年齢,性別,発見動機,菌採取方法,病型,術前抗GPL-core IgA抗体価,術前化学療法,術前治療期間,手術適応,手術術式,手術時摘出組織の菌培養結果,術後入院期間,手術合併症,術後再燃再発の有無に関し検討した。これらの項目の一部に関しては,同時期に手術を施行した36例のMAC症例との比較検討を行った。〔結果〕手術に関連した大きな合併症は認めず,術死や在院死もなかった。6例のうち3例が術後1年以上を経過し化学療法を終了したが,現時点で6例とも再燃再発は認めていない。MAC症例との比較では,肺M.abscessus症例の術前治療期間の平均が5.5カ月とMAC症例より18.9カ月短く,統計学的にも有意差を認めた。〔結論と考察〕肺M.abscessus症に対する手術は安全で有効な治療手段と考える。また内科医が肺M.abscessus症に対してMAC症よりも早期に外科治療が必要と考えていることが示唆された。
著者
松本 省二 小山 裕司 石原 拓磨 安田 あゆ子 中原 一郎 沖田 慎平
出版者
藤田医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

【背景】脳卒中受け入れ病院では、組織的なチーム医療提供体制の整備が不可欠如である。申請者は、脳卒中のチーム医療をICTで支援する<タスカル/TQM (Total Quality Management)プログラム>を開発してき。【目的】日本の約15-30施設に<タスカル/TQMプログラム>を導入し、 導入前後の診療への影響を評価し、様々な病院での<タスカル/TQMプログラム>の有効性とそれに関連する因子解明する。【予想される結果と意義】病院の状況に即した<タスカル/TQMプログラム>の運用方法が明らかとなることで、様々な病院での脳卒中の診療プロセスの改善に貢献できる。