著者
三島 知剛 安立 大輔 森 敏昭
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.69-72, 2009
被引用文献数
2

本研究の主目的は,教育実習生が必要と感じている学習内容を実習前後の変容の可能性と合わせて検討することであった.そのため,学習を大学講義で扱われることが多い理論的内容と,大学講義では扱われにくい実践的内容に大別し,実習生135名を対象に調査を行った.その結果,(1)教科の指導法や心理学的な背景を必要とする理論的学習や,学習指導や授業作りに直結した学習内容を必要と感じていること,(2)実習経験により,実践的な学習内容より理論的な学習内容を必要と感じるようになること,の2点が主に示唆され,実習経験による実習生の求める学習内容への意識の比重の変化の可能性や大学カリキュラム構築に関する示唆と合わせて検討された.