- 著者
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宗 未来
- 出版者
- 東京歯科大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2020-04-01
抑うつ者の大半は診断閾値未満の軽症である。人数が多く遷延しやすいため社会的損失はうつ病に匹敵するが、通常は医療の対象外である。認知行動療法(CBT)に期待が集まるが、治療者不足の上、費用対効果が悪い。効率重視のインターネットCBT(iCBT)やグループCBT(GCBT)では、前者は実地では不人気で広がらず、後者は費用対効果や脱落率で優れていても、参加人数に制限がある。就労者は平日昼間や遠隔地からの参加が難しい。赤の他人と同席する煩わしさも敬遠される。本研究では、ウェブ上のVR(仮想現実)空間で参加者がアバター(分身)となり参加するVR-GCBTによるiCBTの抗うつ効果増強を探索的に検討する。