著者
宮下 國生
出版者
関西外国語大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の主な目的は、アジアの主要7か国・地域に適用可能な物流競争力指標を新たに構築することによって、日本の輸入物流拠点の優劣を特定することである。そのために、2000-2011年パネルデータを用いて、計量経済学的方法によって、日本のフォワーダーのアジアローカルビジネスにおける高度物流事業である3PL事業の発展指標を把握するとともに、高度な先進国型物流に追いつくためにアジアのローカルビジネスを支えてきた環境的競争指標を数値化した。推定結果は、日本の支配的輸入物流ハブの優位が、韓国、タイ、マレーシアの順であること、一方WTO加盟後の中国は3PL事業発展指標において劣位にあることを実証している。
著者
宮下 國生
出版者
大阪産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

日本の景気変動や日本経済の構造変化に伴って、国際物流を担うコンテナ海運と空運の輸送分担率が変化し、ここに荷主企業の物流戦略も加わって、戦略的な物流サイクルであるロジスティクスサイクルが現れるという仮説を実証するとともに、対米・対EU・対アジアの3大サイクルに見られる因果連鎖的波及過程が明らかにし、これに基づいて、日本の失われた10年の時期に、製造業はむしろ革新期にあったことを明らかにしている。