著者
八木 明彦 宮地 成子 下平 勇 ヤギ アキヒコ" ミヤチ シゲコ シモダイラ イサム Akihiko YAGI Shigeko MIYACHI Isamu SHIMODAIRA
雑誌
名古屋女子大学紀要. 家政・自然編 = Journal of Nagoya Women's University. Home economics・natural science
巻号頁・発行日
vol.39, pp.77-82, 1993-03-05

"富栄養湖である深見池は小さな湖水で,周囲を山に囲まれているために風の影響が非常に少なく,水は3月下旬から11月までよく成層している.このため深水層は無酸素となり,還元状態が発速している.酸化還元境界層には光合成細菌がよく生育し,またこの境界層の上部では黒い沈澱物が発見された.この沈澱物はMnO_2からなることが化学分析の結果判明し,さらに深水層には溶存態マンガンの集積も認められた.このような特色ある湖水の調査の過程で,最深部の深度が1952年の上野の報告では9.3mであったものが,著者らが調査を開始した1978年には8.5m程度しかなかった.この原因を究明するために1978年~1979年にかけ湖内での新生堆積物の収集と深度の測定を行った.これをもとに,堆積物が量的質的にどのように季節変化を示すか検討し,湖底泥を分析して堆積速度を算出した.また1992年に再度測深を実施したところ,最深部は8.1mであることが観測されたので, 1979年と1992年の結果から深度の低下した原因についても検討した."
著者
谷 由美子 宮地 成子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.69-77, 1986-03-01

食餌性脂肪肝を形成したラットに対し,一般に肝障害治療に効果があるとされているタンパク食による回復効果と合わせて,脂質代謝と関係深い運動負荷の効果を検討した. 1.肝臓の体重比は,脂肪肝形成時(FL区)に比して1%コレステロール添加脂肪食投与運動区(F-E区)(p<0.05),タンパク食投与比運動区(P-NE区),タンパク食投与運動区(P-E区)(p<0.01)で有意に低下した. 2.肝TL,TG,T-CholにおいてP群はFL区,F群に比して有意に(p<0,01)低値を示し,肝TBA価もFL区に比してP群で有意に低下した. 3. FL区に比してP群においてGOT,GPT,血清TL,T-Cholは有意に低下し,血清TGも低下傾向がみられ,HDL-Chol/T-Chol は有意に上昇した. 4.F群は肝脂質いずれも運動区で低下し,P群は,肝TLが運動区で低下した. 5.F群,P群ともGOT,GPT,血清TLはいずれも運動区で低下傾向がみられた.