著者
名知 洋子 宮崎 隆昌 中澤 公伯
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.589, pp.161-168, 2005
被引用文献数
1 2

There have been strong demands to reduce construction waste that amounts to approximately 20% of the sum of the waste of all industries in Japan. Additionally, in this decade, a considerable increase of construction waste is expected due to renewals of office buildings and houses that were constructed during the rapid growth periods in the 1960's. In order to solve the problem regarding the anticipated waste, there need to be appropriate plans in place to reduce waste at construction sites, to promote recycling, and to take hold of sufficient intermediary disposal facilities for recycling and disposal of waste. In this study we locate these intermediate disposal facilities in the Tokyo coastal areas, and examine the relationship between the amount of construction byproducts that are discharged from construction sites in Tokyo Metropolitan area and the capacities of disposal in these intermediary disposal facilities. Additionally, we have the relationship between the current situation of the intermediate disposal facilities, which is analyzed by the aquatic system in the Tokyo Metropolitan area, under investigation..
著者
宗 正敏 宮崎 隆昌
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.270, pp.117-125, 1978-08-30
被引用文献数
3

沿岸漁業地域に於いて, 従来の(漁場〓漁村)という結びつきから(漁場〓市場)という結びつきが強くなり, 立地性の高い漁港に労働力・漁船・水揚が集中し, 結節点とし拠点性を向上させ市街化を進めている。この事は沿岸に立地し, 地先漁場ないしは後背林の管理・維持・生産によって等質であった沿岸漁村集落が, 地域中心的な拠点集落の形成によって次第に特定化していく。従来の家族労働・生産手段の総有共同慣行等によって, 平均的であった世帯経営に階層の分化がみられ, 等質性・自律性を次第に失なっていく。この様なプロセスに於いて, 各々の集落は均衡を保つ働きを有しながら, それぞれの立地に対応した遷移系列を用意している。そして基礎集落〓複合集落〓拠点集落という段階的構成に於いて複合集落が沿岸地域に於ける多元的な生活様式に適応した今後の集落の計画単位として考える事が出来よう。複合集落は(1)生活空間, (2)生産活動, (3)集団形成の面に於いては複合した単位と重層的な領域を持っている。沿岸漁村地域における地形・地理的条件を克服し, より広い地域全体と孤立しがちな個々の集落との間に, 一体的な地縁的連帯と有機的な産業上の連係, 連続的な生活環境に立ち, 関連性をもつ為には, (1)他の地域が必要とする出来るだけ専門的な産業を存在させ, 沿岸地域に於ける有機的な社会的分業組織の中で, 効果的なインパクトをもたせ, (2)関連地域との人的交流が行なわれ, 各々の専門的産業相互間の連係を円滑にし, (3)更にこれらの地域に従来存在した独特な教育・伝習を学校教育の充実と並行して, 季節的・年令的・職能的に対応した社会教育のシステムを整える事が, 地域住民相互の直接的接触を前提とした生業的連帯関係の成立を促がし, 地域の環境整備・集落計画の潜在的な素因となるものであろう。その事によって個々の漁村集落は次第に複合化していくものと考えられる。また複合集落は現存の沿岸漁村地域に於ける集落存在様式の内にみられるいくつかの複合形式があり, 志摩・熊野灘沿岸地域の生活環境の実態調査の結果, 次の様な性格が明らかになった。(1) 2つ以上の小集落(200戸・900人以下)が近接している場合は合併または吸収が進む。(2) 合併・吸収しながらも従前の生活基礎集団・生産基盤の核を残存する。(3) 単一的な生活基礎集団(血縁的・地縁的・生活縁的)生産基盤したもたない集落は対応性が低く停滞し他集落に依存する。(4) 集落の生産基盤(漁場・労働力・資金力)が後退すると出稼母村化・賃労働化が進み, 自律性を失なう。(5) 集落の規模が大きい場合, 発生的に本来の数個の基礎集落単位を含んでいる複合集落単位と考えられる。(6) 生産基盤の大きな集落に近接した集落は生活基礎集団を残したまま, 大きな集落との生産活動の協同協業化を進める。(7) 結節点(統一集落)はさらに高次の結節地域に依存し地域全体の生活・生産基盤の自律性が減少し中継点となる。(8) 単一集落は立地条件を克服して複合化し, 中間集落は生産形態に応じて分包し, いくつかの複合集落単位としてまとまり, 地域変動のインパクトを吸収し対応している。この様に複合集落は変動の要因と現象を同時に含みつつ変容している為に全体的に活性的であり, 外的な変化に柔軟に対応できる構造を持つと思われる。個々の集落が本来持っているポテンシャリティを有効に発揮させる為には群単位の複合の仕方や諸特性を考え, 類型別に集落特性や計画単位を見出し, それぞれに対応した機能作用を付加していく事が必要である。以上沿岸漁村地域の変動を複合集落の性格を中心に見てきたが, さらにそのIIに於いて, この複合集落単位の構成と類型的性格について, 具体的に展開することにしたい。