著者
山下 仁 形井 秀一 石崎 直人 楳田 高士 宮本 利和 江川 雅人
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.728-743, 2004-11-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
53

鍼灸臨床で行われている安全性に関する知識や手順には、科学的根拠に乏しい逸話や思い込みも含まれている。鍼灸の安全性を向上させるためには、エビデンスがどれくらい蓄積しているかを整理し、吟味し、活用することが重要である。全日本鍼灸学会研究部安全性委員会では、現在までに報告されている鍼灸の安全管理に関連する研究成果をレビューする作業を開始した。2004年度に取り上げたテーマは次のとおりである : 1. 鍼灸学校における安全性教育と損害賠償の現状2. 手洗いと手指消毒法3. 施術野の消毒法4. 刺鍼から抜鍼までの操作5. 安全な刺鍼深度6. 施術環境の衛生この作業で明らかになった知識や疑問が、学校教育、日常臨床、マニュアル作成、および研究に反映されることを望んでいる。