著者
矢部 明人 宮本 文穂 礒田 聡史 谷 信幸
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F4(建設マネジメント) (ISSN:21856605)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.102-120, 2013 (Released:2013-06-20)
参考文献数
28
被引用文献数
1 3

現在,日本国内の橋梁維持管理の現場では,目視や各種センサを使ったモニタリング(Structural Health Monitoring:SHM)によって定期的に変状検知が実施されている.特に常時監視についてはSHMの有効性を示す研究成果が報告されている.一方で,SHM導入・維持に関する各種コストや技術的課題が指摘されており,より簡便な手法の開発が必要となっている. 本研究では,SHMに関する各種問題を解決する手段の一つとして,国内の多くの橋梁がスパン10m~20m程度の短スパン橋梁であることを鑑み,それらを対象に,公共交通機関である路線バスを利用した新たなモニタリング手法の提案および検証と実証実験を行った.
著者
中村 秀明 王 桂萱 江本 久雄 宮本 文穂
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集E (ISSN:18806066)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.107-118, 2006

コンクリート構造物に発生するひび割れを予測するためには,まず始めに温度解析を行い,その結果をもとに温度応力解析が行われる.これら数値解析の精度は,入力する材料特性値によるところが大きく,正確な材料特性値を入力しなければ,正確な解析結果は得られない.本研究では,鳥の群れや魚の群泳など群れを成して移動する生物の行動パターンを最適化に応用した Particle Swarm Optimization (PSO) を用いて,現場での温度計測結果から熱特性値を推定する熱伝導逆解析手法を提案した.PSO による逆解析で求めたれた熱特性値は,一般的に用いられている値とは若干異なっているものの,複数の熱特性値が比較的容易に同定できる.