著者
永井 秀利 金井田 早紀 宮武 一志 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.84, 2012

我々は,声を出さずに話した内容(いわゆる口パク)を表面筋電信号に基づいて認識する研究(黙声認識)を行っている.自然な連続黙声は口唇形状を絶えず変化させつつ行われるため,信号強度のような単純な特徴で変化を追うのは困難である.そこで我々は,発声変化を追うための道具として,表面筋電信号のウェーブレット係数の重心推移法を提案し,重心推移の特徴を活用して変化位置の検出を試みた.しかし従来手法は,活動中に口唇形状維持のために生じる揺らぎやゆっくりとした変化に対して弱いという傾向があった.そこで本稿では,そうした変化による悪影響を抑制しつつ,黙声発声の推移を捉えるための新たな手法を提案する.