著者
蓑代 成功 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.158, 2015

現在、2人零和完全情報ゲームは研究が進んでおり、将棋においては人間のトッププレイヤと同等のレベルにまでなっている。しかし、多人数零和不完全情報ゲームである麻雀は、将棋ほど進んではいない。この原因の一つに、麻雀が不完全情報ゲームであることが挙げられる。これから引く牌と相手の持っている牌が公開情報ではなく非公開情報であるため、自分が何の牌を切るのが最適かということや、特定のタイミングで鳴きなどのアクションを行うのが適切かどうか分からない。そこで本論文では、不確定な情報やプレイヤの行動をランダムに決定し、行動の良さを推定できるモンテカルロ木探索を用いて麻雀の早上がりを目指すAIを作成する。
著者
佐藤 誠 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.360-360, 2014

モンテカルロ木探索は、探索空間が膨大な囲碁などのゲームをプレイするAIにおいて有効性が示されている。本研究では、ターン制ストラテジーゲームにおいてモンテカルロ木探索を活用してAIの強化を行う。対象とするゲームはCEDEC 2013 AI CHALLENGE で使用された「Terraforming」 とする。ターン制ストラテジーゲームでは、1回の手番で複数の駒を動かせるため、探索空間は膨大なものとなり、単純な探索は難しい。そこで、着手を限定したモンテカルロ木探索を用いて Terraforming をプレイするAIの勝率を高める。
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.690, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している.人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる.そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している.本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した.その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた.
著者
安住 祐輝 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2021年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第74回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.223, 2021-09-17 (Released:2022-04-27)

ポーカーは手札がランダムに配られ,相手の手札はゲームの最後に公開されるまでわからない不完全情報ゲームである.本研究では,フィックスリミットテキサスホールデムにおいて相手の特徴を知るための情報の一つであるブラフ率を推定して,プレイヤの行動選択に役立てることを目指す.相手のブラフ率を推定するモデルを作成するにあたって線形回帰分析を用いる. 作成したモデルを用いて対戦相手のブラフ率を推定し,推定したブラフ率に応じて最適な行動選択をするプレイヤ作成する.コンピュータプレイヤと対戦実験を行ったところ,作成したプレイヤがブラフ率を推定しないプレイヤに比べて多くのチップを稼ぐという結果が得られた.
著者
永井 秀利 金井田 早紀 宮武 一志 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.84, 2012

我々は,声を出さずに話した内容(いわゆる口パク)を表面筋電信号に基づいて認識する研究(黙声認識)を行っている.自然な連続黙声は口唇形状を絶えず変化させつつ行われるため,信号強度のような単純な特徴で変化を追うのは困難である.そこで我々は,発声変化を追うための道具として,表面筋電信号のウェーブレット係数の重心推移法を提案し,重心推移の特徴を活用して変化位置の検出を試みた.しかし従来手法は,活動中に口唇形状維持のために生じる揺らぎやゆっくりとした変化に対して弱いという傾向があった.そこで本稿では,そうした変化による悪影響を抑制しつつ,黙声発声の推移を捉えるための新たな手法を提案する.
著者
永井 秀利 橋口 聖史 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.25-25, 2008

我々は声を出さずに発声した内容(いわゆる口パク)を口裂周辺の表面筋電信号に基づいて認識する研究を行っている.我々の従来の研究では,上唇から下唇までに配置した電極から得られる表面筋電信号を使用し,自然な口の動きでの黙声単母音の認識において87%程度の精度を得ている.利用者の利便性等を鑑みた場合,計測はできるだけ小さな領域でかつ少ない電極数で行えることが望ましいが,それは同時に計測できる信号の種類の減少や品質の低下をもたらす.そこで本稿では,認識精度の低下をできるだけ抑えつつ表面筋電位の計測を行う領域の縮小と装着する電極数の削減とを実現すべく試みた結果について報告する.
著者
渡邉 裕 中村 貞吾
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.6, pp.62-67, 2011-10-28

人間がゲームをプレイする際には癖などの個人の特徴がプレイスタイルとして現れる.囲碁においてプレイスタイルは棋風と呼ばれており,本研究はプロ棋士の棋風を囲碁AIに模倣させることを最終目的としている.しかし,棋風を形成する要素は今のところ不明なので,それらを統計的分析によって明らかにすることを試みた.「盤上における着手の絶対位置」「獲得しようと狙う領域の相対的な位置関係」「攻撃/防御に対する積極性」の3つの要素を定式化し,特定の棋風を持つ棋士と棋士全体とで特徴要素の比較を行ったところ,いくつかの要素で有意差が見られた.
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.688, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16
被引用文献数
2

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している。人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる。そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している。本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した。その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた。
著者
丸田 要 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.357, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

Non-negative Matrix Factorization(NMF)は,索引語文書行列を二つの行列の積に分解することで文書分類を行う.従来のNMFにおける局所最適解では必ずしも文書同士の類似性を反映した結果は得られない.そこで,本論文では,単語を要素とする文書ベクトル同士の類似度とクラスタの関連度を要素とする文書ベクトル同士の類似度の差のノルムを追加した新たな目的関数を定義する.新たな目的関数により,NMFの局所最適解において類似度の高い文書同士が同一のクラスタに分類されるように改良する.定義した目的関数を最小にする新たな更新式を適用した改良NMFにおいて評価実験を行う.
著者
市丸 夏樹 中村 貞吾 宮本 義昭 日高 達
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.79, pp.21-28, 1993-09-16
被引用文献数
3

シソーラスを意味的な分類として利用し、コーパスから収集した用例と、確率文法を用いて派生語を解析する方法と、大量データに対する仮名漢字変換実験によるその方法の評価について述べる。派生語の語幹名詞と接尾語の連接性を大量の用例データから学習し、学習した用例に含まれていない派生語についても取り扱うことを可能とした。用例そのものを学習に使用した場合には、生成能力が不十分であることが判明したため、用例の語幹をシソーラス上の上位語で置き換えた、一般化サンプルを使用した仮名漢字変換実験を行った。その結果、用例の一般化によって十分な生成能力を得ることができ、正解率を向上させることができることを示した。We are engaged in a research on using a thesaurus to analyze Japanese derivative words, and presented Example-Based Approach with Stochastic Grammar, which gives preference to words of high frequency. Using only raw examples for learning, however, turned out to be failure to produce enough derivative words out of given examples. Our solution to this problem was to use generalized examples for learning; i.e. to propagete the suffixes to synonyms of the body of the examples. In an experiment on kana-kanji convertion, we confirmed that there was a great improvement in number of correct answers.
著者
中村 貞吾
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

棋譜中の着手に対して,着点の盤上の絶対位置,直前の相手方の着手からの相対位置,着点の周囲の配石状況の3つの観点からの特徴を用いて符号化して棋譜テキストを作成し, n-gramに基づく確率的言語モデルを構築した.このモデルは,最善手の予測だけでなく,次善手の候補着手数の削減や観戦記で解説対象となる着手の判別にも有効であることがわかった.また,人間の棋風を形成する要因を分析し,各棋風間で有意差のある特徴要素を見つけた.
著者
江上 修平 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.83-88, 2004-11-05
被引用文献数
1

本研究では新聞社説記事を対象に自動要約を行う.従来の文単位で抽出を行う自動要約システムでは文内に残る冗長性が高圧縮率での情報量の低下を生み出していた.そこで,少ない文章中で情報量の増加を目指し文より小さい単位として区を抽出し要約文章を生成する.また,要約文章の論述展開の流れを考慮するために直接関係や段落間の類似度から文章構造解析を行い要約文章の生成処理を行う.その結果,従来の文抽出によるシステムより評価値の向上が見られた.This paper describes a system that makes a summary of an editorial. The system that makes a summary by extracting some sentences cannot eliminate redundant components of the sentence. Thus such a system cannot produce a highly condensed good quality summary. In order to remove such inconvenience, we propose a method which finds important phrases and then constructs the summary from them. Our system analyzes the text structure so that it can recognize a logical stream and connective relationship of adjacent sentences. And furthermore, it analyzes the similarity between adjacent paragraphs. Based on the result of these analyses, the system construct a summary. According to our examination, our system could generate a better summary than that of the traditional one.
著者
大元 聡 林 暁紅 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.53, pp.47-52, 2006-05-19
被引用文献数
1

パソコン技術サポートを行うメールコールセンターの自動化に関して、本研究では、既存の質問応答メールデータをカテゴリ化することによる質問応答データベースを構築し、さらにカテゴリごとにカテゴリ回答文を作成し、未知の問い合わせメールが文書ベクトルを用いて類似度を計算する質問カテゴリ判定システムによって属するカテゴリに判定され、そのカテゴリのカテゴリ回答文を用いて回答を作成し、作成した回答を最終査読者に提示する手法とシステムを提案する。提案手法の有効性を確認するため、実際のシステムを作成して実験を行った結果、145個の質問カテゴリを用いて、86%の割合で正解の質問カテゴリを上位3位以内に推定した。このシステムは、メールコールセンターで実務に供用できる状態にある。キーワード メールコールセンター 質問応答データベース 文書 ベクトル 類似度判定The present paper discusses a support system at a mail call center.The mail call center receives inquiries from computer user by e-mails.Then the mail call center replies to them within 24hours.In order to cope with such a hard task,we propose system that can perform almost all automatic processing except the final check by a human befbre sending off the reply to the user.First,we develop a Q&A database by using the reviewed Q&A mails,We categorize these Q&A data depending on their contents.Every category has its own angwer respectively.Second,we apply the document vector method so that the system calculates the similarity between the new inquiry and the question categories in the Q&A database.From the answers attached to the found question categories,it generates the candidate new answers that might be adequate to the question,Finally, they are transferred to the reviewer in order to select the most adequate one.According to our examination,by using145 question categories,we obtamed86% precision about determning the right question category.The system is ready to use at a mail call center Keyword mail-call center,Q&A database,document vector.similarity evaluation