著者
蓑代 成功 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.158, 2015

現在、2人零和完全情報ゲームは研究が進んでおり、将棋においては人間のトッププレイヤと同等のレベルにまでなっている。しかし、多人数零和不完全情報ゲームである麻雀は、将棋ほど進んではいない。この原因の一つに、麻雀が不完全情報ゲームであることが挙げられる。これから引く牌と相手の持っている牌が公開情報ではなく非公開情報であるため、自分が何の牌を切るのが最適かということや、特定のタイミングで鳴きなどのアクションを行うのが適切かどうか分からない。そこで本論文では、不確定な情報やプレイヤの行動をランダムに決定し、行動の良さを推定できるモンテカルロ木探索を用いて麻雀の早上がりを目指すAIを作成する。
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.690, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している.人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる.そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している.本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した.その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた.
著者
安住 祐輝 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2021年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第74回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.223, 2021-09-17 (Released:2022-04-27)

ポーカーは手札がランダムに配られ,相手の手札はゲームの最後に公開されるまでわからない不完全情報ゲームである.本研究では,フィックスリミットテキサスホールデムにおいて相手の特徴を知るための情報の一つであるブラフ率を推定して,プレイヤの行動選択に役立てることを目指す.相手のブラフ率を推定するモデルを作成するにあたって線形回帰分析を用いる. 作成したモデルを用いて対戦相手のブラフ率を推定し,推定したブラフ率に応じて最適な行動選択をするプレイヤ作成する.コンピュータプレイヤと対戦実験を行ったところ,作成したプレイヤがブラフ率を推定しないプレイヤに比べて多くのチップを稼ぐという結果が得られた.
著者
阿比留 卓也 佐藤 弘明 小田 昌史 永井 秀利 江島 俊朗 木村 伸行 木原 由光
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.586, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

我々は,多様な動作が可能な5指ロボットハンドを用い,判別された筋動作とハンド動作とを対応付けることで,柔軟な対応能力を持つ筋電義手の開発を目指している.従来の研究では,筋電信号のWavelet解析結果に基づいて構築した判別空間上で,各動作のサンプル分布がPetal構造を成すことを示した.筋電義手利用者のQOLを高めるには,残った筋から得られる情報により,できるだけ多くの随意動作を判別可能にすることが望ましい.一方,装着の手間等を考えると,表面筋電計測位置は少ないほうがよい.そこで本稿では,Petal構造上でのクラスタ間の分離性評価により,判別可能な動作数の最大化と電極数の最小化とを図る手法を提案する.
著者
永井 秀利 金井田 早紀 宮武 一志 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.84, 2012

我々は,声を出さずに話した内容(いわゆる口パク)を表面筋電信号に基づいて認識する研究(黙声認識)を行っている.自然な連続黙声は口唇形状を絶えず変化させつつ行われるため,信号強度のような単純な特徴で変化を追うのは困難である.そこで我々は,発声変化を追うための道具として,表面筋電信号のウェーブレット係数の重心推移法を提案し,重心推移の特徴を活用して変化位置の検出を試みた.しかし従来手法は,活動中に口唇形状維持のために生じる揺らぎやゆっくりとした変化に対して弱いという傾向があった.そこで本稿では,そうした変化による悪影響を抑制しつつ,黙声発声の推移を捉えるための新たな手法を提案する.
著者
永井 秀利 橋口 聖史 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.25-25, 2008

我々は声を出さずに発声した内容(いわゆる口パク)を口裂周辺の表面筋電信号に基づいて認識する研究を行っている.我々の従来の研究では,上唇から下唇までに配置した電極から得られる表面筋電信号を使用し,自然な口の動きでの黙声単母音の認識において87%程度の精度を得ている.利用者の利便性等を鑑みた場合,計測はできるだけ小さな領域でかつ少ない電極数で行えることが望ましいが,それは同時に計測できる信号の種類の減少や品質の低下をもたらす.そこで本稿では,認識精度の低下をできるだけ抑えつつ表面筋電位の計測を行う領域の縮小と装着する電極数の削減とを実現すべく試みた結果について報告する.
著者
永井 秀利
雑誌
夏のプログラミング・シンポジウム2011報告集
巻号頁・発行日
pp.27-34, 2012-01-06

ThreadGroupクラスはRubyの標準組み込みクラスの一つであり,実行中のRubyインタープリタは常に一つ以上のThreadGroupオブジェクトを持つ.そのような存在であるにもかかわらず,ThreadGroupクラスは十分に活用されているとは言い難い.その原因の一つは,ThreadGroupクラスの機能不足にあると言えよう.そこで本稿では,ThreadGroupという存在に想定しうる役割として「スレッド群のコンテナ」,「スレッド群の管理母体」,「スレッド群の共通実行環境」という3つを考え,それらの観点に基づいてRubyのThreadGroupクラスの現状と強化案を述べる.
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.688, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16
被引用文献数
2

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している。人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる。そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している。本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した。その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた。
著者
丸田 要 永井 秀利 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.357, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

Non-negative Matrix Factorization(NMF)は,索引語文書行列を二つの行列の積に分解することで文書分類を行う.従来のNMFにおける局所最適解では必ずしも文書同士の類似性を反映した結果は得られない.そこで,本論文では,単語を要素とする文書ベクトル同士の類似度とクラスタの関連度を要素とする文書ベクトル同士の類似度の差のノルムを追加した新たな目的関数を定義する.新たな目的関数により,NMFの局所最適解において類似度の高い文書同士が同一のクラスタに分類されるように改良する.定義した目的関数を最小にする新たな更新式を適用した改良NMFにおいて評価実験を行う.
著者
永井 秀利
出版者
九州工業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

本年度は,前年度の研究成果を引き継いで,それを発展させるべく研究を進めた.前年度の研究では,他研究に見られる大頬骨筋よりも笑筋を用いる方が有効であることを示したが,本年度の更なる検討により,日常的な軽いあるいは微弱な口唇動作におしいては口角下制筋の方がさらに有効であることを確認した.これにより下顎部のみの比較的狭い領域への電極装着のみで十分である可能性が高まり,実用上の装着負荷をより小さくすることへの見込みも得られた.本年度に提案した口裂周辺の計測位置から得られた波形に基づいて,母音の認識実験も行った.筋電信号は微弱であるため,筋電波形には非常に多くのノイズが含まれる.これをどのように低減するかが大きな問題となるが,本研究ではウェーブレット解析に基づく縮退と大域制限とを併用する手法を提案した.また,特徴パラメータ抽出の際に計測毎の差異を吸収するための正規化の方法についても提案した.認識にはフィードフォワード型のニューラルネットワークを利用し,およそ64%の認識率を得ることができた.さらに,子音認識を目的とした筋の選定とそこから得られる筋電波形の特徴分析を行った.本年度の研究では,顎舌骨筋,胸骨舌骨筋,輪状甲状筋を対象筋として選定した.得られた波形を調査した結果,実際の発声に先行した筋活動の有無による特徴差が観測された他,[k],[s]などの口腔の前方で調音する子音については顎舌骨筋の活動が,[h],[m]などの口腔奥に共鳴空間を作る子音については胸骨舌骨筋の活動が特徴的に表れることが確認された.また,胸骨舌骨筋と輪状甲状筋の活動に関しては,母音発声に際しての特徴差も見られた.現時点ではまだすべての子音を識別できるとは言えないが,いくつかのグループへの識別を行うことは十分に可能と考えられる.こうした成果は,今後,もう少し整理を進めた上で研究発表を行う予定である.
著者
江上 修平 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.83-88, 2004-11-05
被引用文献数
1

本研究では新聞社説記事を対象に自動要約を行う.従来の文単位で抽出を行う自動要約システムでは文内に残る冗長性が高圧縮率での情報量の低下を生み出していた.そこで,少ない文章中で情報量の増加を目指し文より小さい単位として区を抽出し要約文章を生成する.また,要約文章の論述展開の流れを考慮するために直接関係や段落間の類似度から文章構造解析を行い要約文章の生成処理を行う.その結果,従来の文抽出によるシステムより評価値の向上が見られた.This paper describes a system that makes a summary of an editorial. The system that makes a summary by extracting some sentences cannot eliminate redundant components of the sentence. Thus such a system cannot produce a highly condensed good quality summary. In order to remove such inconvenience, we propose a method which finds important phrases and then constructs the summary from them. Our system analyzes the text structure so that it can recognize a logical stream and connective relationship of adjacent sentences. And furthermore, it analyzes the similarity between adjacent paragraphs. Based on the result of these analyses, the system construct a summary. According to our examination, our system could generate a better summary than that of the traditional one.
著者
大元 聡 林 暁紅 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.53, pp.47-52, 2006-05-19
被引用文献数
1

パソコン技術サポートを行うメールコールセンターの自動化に関して、本研究では、既存の質問応答メールデータをカテゴリ化することによる質問応答データベースを構築し、さらにカテゴリごとにカテゴリ回答文を作成し、未知の問い合わせメールが文書ベクトルを用いて類似度を計算する質問カテゴリ判定システムによって属するカテゴリに判定され、そのカテゴリのカテゴリ回答文を用いて回答を作成し、作成した回答を最終査読者に提示する手法とシステムを提案する。提案手法の有効性を確認するため、実際のシステムを作成して実験を行った結果、145個の質問カテゴリを用いて、86%の割合で正解の質問カテゴリを上位3位以内に推定した。このシステムは、メールコールセンターで実務に供用できる状態にある。キーワード メールコールセンター 質問応答データベース 文書 ベクトル 類似度判定The present paper discusses a support system at a mail call center.The mail call center receives inquiries from computer user by e-mails.Then the mail call center replies to them within 24hours.In order to cope with such a hard task,we propose system that can perform almost all automatic processing except the final check by a human befbre sending off the reply to the user.First,we develop a Q&A database by using the reviewed Q&A mails,We categorize these Q&A data depending on their contents.Every category has its own angwer respectively.Second,we apply the document vector method so that the system calculates the similarity between the new inquiry and the question categories in the Q&A database.From the answers attached to the found question categories,it generates the candidate new answers that might be adequate to the question,Finally, they are transferred to the reviewer in order to select the most adequate one.According to our examination,by using145 question categories,we obtamed86% precision about determning the right question category.The system is ready to use at a mail call center Keyword mail-call center,Q&A database,document vector.similarity evaluation