著者
渡邊 裕子 小山 尚美 流石 ゆり子 河野 由乃 萩原 理恵子 森本 清 水口 哲
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨県立大学看護学部紀要 (ISSN:18806783)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.9-18, 2010-03-01

「活力に満ちた地域づくりの指導者養成を目指す」が目的の高齢者のための生涯学習大学校に在学し,看護学生との交流事業に参加した24 名を対象に,若者イメージと事業に対する期待感について調査を実施した.対象の地域リーダー高齢者は「世間一般の今どきの20 歳代の若者」イメージとして,「話やすいが何を考えているかわからない」という傾向を持っていた.また「若者との交流」への期待度は95.8%と高く,分かり合いたい思いがある一方,自分から知恵を伝授するという意識を持って参加した人は少なかった.交流では,高齢者が老年期の意味を理解し,歳を重ねたからこそ備えている知恵を若い世代に伝授するという意識を持って参加できるような導入と,若者に対する理解し難い感情を払拭し,若者から求められているという実感を持って,自発的,積極的かつ自然に交流を求める姿勢が持てるような企画・調整が必要である.
著者
小山 尚美 流石 ゆり子 河野 由乃 村松 照美 郷 洋子 林正 健二 小野 興子 横山 貴美子 伊藤 健次 城戸 裕子 波木井 昇
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨県立大学看護学部紀要 (ISSN:18806783)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.27-37, 2009-02-27
被引用文献数
1

過疎農山村地域の独居後期高齢者の現在・今後の生活への思いを明らかにすることを目的にA町の6名に半構成的面接を行った。【猿や猪が農作物を喰い荒らして困る】【欲を言えばもう少し交通の便を良くして欲しい】と山間部特有の問題【年々歳をとってこのまま元気でいられるかどうか先のことはわからず不安だ】【みんな歳をとり昔のようにいかなくなり悔しい】【災害や跡継ぎがないことが心配だ】等の加齢変化の実感と不安を抱えていた。これらに【みんなとの交流は楽しみだ】【みんなが支えてくれてるので安心して生活できる】と田舎ならではの良さが勝り【ここでの今の生活は幸せだ】【子供の所へ行くより住み慣れたここに最期までいたい】と自ら今の生活を選択し【今の生活を維持する為にいろんなことを心掛けている】と日々努力をしていた。鳥獣被害対策、交通サービスの充実、現存の住民支援ネットワークの活用、役割保持の支援の必要性が示唆された。