著者
渡邊 裕子 小山 尚美 流石 ゆり子 河野 由乃 萩原 理恵子 森本 清 水口 哲
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨県立大学看護学部紀要 (ISSN:18806783)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.9-18, 2010-03-01

「活力に満ちた地域づくりの指導者養成を目指す」が目的の高齢者のための生涯学習大学校に在学し,看護学生との交流事業に参加した24 名を対象に,若者イメージと事業に対する期待感について調査を実施した.対象の地域リーダー高齢者は「世間一般の今どきの20 歳代の若者」イメージとして,「話やすいが何を考えているかわからない」という傾向を持っていた.また「若者との交流」への期待度は95.8%と高く,分かり合いたい思いがある一方,自分から知恵を伝授するという意識を持って参加した人は少なかった.交流では,高齢者が老年期の意味を理解し,歳を重ねたからこそ備えている知恵を若い世代に伝授するという意識を持って参加できるような導入と,若者に対する理解し難い感情を払拭し,若者から求められているという実感を持って,自発的,積極的かつ自然に交流を求める姿勢が持てるような企画・調整が必要である.