138 0 0 0 OA 陰茎絞扼症の1例

著者
永田 篤文 小川 良雄 檜垣 昌夫 吉田 英機
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.527-530, 1988-08-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
17

陰茎絞扼症の1例を報告する.症例は32歳, 既婚男子.悪戯にて鋼鉄管を陰茎に挿入後, 抜去不可能となり陰茎絞扼, 陰茎腫脹, 尿閉を主訴に来院した.鋼鉄管は消防署所有の空気鋸を用いて切断除去し得た.絞扼時間は約8時間であった.尿道損傷および勃起障害を認めなかったため, 術後12日めに退院した.
著者
齋藤 克幸 坂本 英雄 七条 武志 小川 良雄 吉田 英機
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.141-148, 2007-04-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
21

精漿inhibin Bと造精機能の関係を評価し, 精漿inhibin Bが造精機能の有用な指標であるか検討した.対象は不妊症患者81名 (平均年齢36.4歳) で, 精液検査で13名は無精子症33名は乏精子症, 35名は精子濃度が正常であった.血清inhibin B, LH, FSH, testosterone, 精漿inhibin B, transferrin濃度を測定し, 精液検査を行い総精子数精子濃度を検討に用いた.精漿inhibin B濃度は1111±1665pg/ml, 血清inhibin B濃度は149.4±83.42pg/ml, 精漿transferirn濃度は86.88±99.87ng/mlであった.無精子症群, 乏精子症群, 正常精子群の3群間の比較で血清inhibin B濃度, 精漿inhibin B濃度transferrin濃度に有意差 (p<0.001) を認めた.血清inhibin Bは総精子数 (r=0.33) , 精子濃度 (r=0.451) , 血清LH (r=-0.434) , 血清FSH (r=-0.580) , 精漿transferrin (r=0.370) と有意な相関を認めた.精漿inhibin Bは精子濃度 (r=0.395) , 血清FSH (r=-0.259) , 精漿transferrin (r=0.647) と有意な相関を認め, 精漿inhibin Bは造精機能の指標と考えられた.しかし, 精漿inhibin Bは血清inhibin Bより精漿transferrinと強い相関を示していたが, 血清inhibin Bに比べ血清FSHと精子濃度との相関は弱く, 血清inhibin Bに比し造精機能を評価する上で有用性に欠けると考えられた.