著者
小暮 紀行
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1073, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
4

立方体構造を持つ炭素化合物キュバンは,そのひずみから合成は不可能と言われていたが,1964年にEatonらにより達成され,のちに最長の対角線の長さがベンゼンの直径とほぼ変わらないことから,生物学的等価体に成り得ると提唱された.今年,この仮説を検証する論文が報告されたので紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Eaton P. E., Core Jr. T. W., J. Am. Chem. Soc., 86, 3157-3158 (1964).2) Eaton P. E., Angew. Chem. Int. Ed., 107, 1421-1436 (1992).3) Chalmers B. A. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 55, 3580-3585 (2016).4) Falkiner M. J. et al., Org. Process Res. Dev., 17, 1503-1509 (2013).
著者
小暮 紀行
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、ヒカゲノカズラ科リコポジウム属植物とヒガンバナ科植物に含有されるアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を有するアルカロイドにターゲットを絞り、その単離・構造決定と全合成研究を行なった。その結果、数多くの新規アルカロイドを単離・構造決定するとともに、これまでに当研究室にて単離された数種の新規アルカロイドの全合成を達成した。