著者
末松 伸一 久延 義弘 西郷 英昭 松田 良子 小松 美博
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.419-424, 1995-06-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
12
被引用文献数
14 25

茶葉中のカフェイン,カテキン類の組成を安定的に正確に把握する方法として,常温での溶剤抽出法を検討した.また,本方法により緑茶中のカフェイン,カテキン類の正確な原濃度を求め,標準的な抽出条件におけるこれらの成分の緑茶からの抽出率に及ぼす抽出溶液のpHの影響についても調べた.80℃の熱水抽出では抽出操作中に浸出液中の天然型カテキン類が減少した.アセトニトリルと水との等量混合液により20℃で40分間撹拌抽出することにより,茶葉中のカテキン類を異性化させず,ほぼ全量抽出することができた.カフェインについても本法による抽出率は熱水抽出とほぼ同等であり,カフェイン,カテキン類共に茶葉中の原濃度を安定的に正確に知ることができた.抽出溶液のpHを4-8に調整し,60℃, 3分間の抽出条件におけるカフェイン,カテキン類の溶出挙動を調べた結果,抽出溶液のpHが高いほどカフェインの溶出濃度は高くなるのに対し,カテキン類はpHが低いほど溶出率は高くなった.また,抽出溶液のpHが6を超えると抽出操作中における天然型カテキン類の異性体の増加に伴って浸出液の褐変が急速に進行した.
著者
山口 尹通 小松 美博 岸本 昭
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, pp.501-506, 1977-10-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
8

“レトルトパウチ食品”の製造時および貯蔵性におよぼす残存空気の影響について検討した。その結果:(1) 残存空気量が多くなるにつれて,グリシンーグルコース-AsAモデル系の褐変は進み,リノール酸メチルやアスコルビン酸のような被酸化成分の劣化程度が高くなる。(2) 破袋を防止するためには,残存空気量は10~15ml以下にすべきである。(3) 熱伝達様式がほぼ伝導型で,しかも流動体であるような食品については,残存空気量について特に注意を払うベきで,その量は10ml以下にする必要がある。(4) “レトルトパウチ食品”の許容出来る残存空気量は10ml以下であり,これより多く残存するものについては,何らかの除去手段を構ずる必要がある。