著者
押田 京一 小林 稔 古田 照実 遠藤 守信 オバラン アグネス
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-2, エレクトロニクス 2-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.421-426, 1997-12-25
被引用文献数
1

炭素材料の結晶構造やアモルファス組織などの微細組織の解明には, 透過電子顕微鏡(TEM)観察は非常に有効な手段である. TEM像のコントラストに関して検討するため, 炭素材料の一つであり配向性のないランダムな構造をもつアモルファスカーボンフィルムを試料として用いて, 異なる非点収差ΔfにおいてTEM観察し, Δfの違いによるTEM像の変化を調べた. また, TEM像をディジタル化してコンピュータに取り込み解析した. 2次元高速フーりエ変換により求めたパワースペクトルの解析から, 画像処理によってもTEM像の光回折パターンとほぼ同等なパワースペクトルを得られることがわかった. パワースペクトルの動径方向の積分からΔfとTEM像の等価関数との関係を検討し, 画像処理を用いた本手法はアモルファスカーボンフィルムのように特徴が明確でないTEM像の解析に特に有効であることを示した.
著者
井原 雅行 小林 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.640, pp.31-36, 2004-01-27

これまでモノがヒトに対して発する概念として理解されてきたアフォーダンスを,拡張してヒトに適用し,ヒトが発するアフォーダンスという概念を紹介する.この概念を用いてヒューマンコミュニケーションをとらえ,コミュニケーションにおいて知覚されるヒトの振る舞いと,その振る舞いの元となっているヒトの内部要因によりアフォーダンスを定義,モデル化する.コミュニケーションにおいて不足しがちなアフォーダンスを,コンピュータを用いて生成,強調することによってもたらされる効果について述べるとともに, Computer-Mediated Communicationのシステムデザインヘの適用を考察する.