著者
竹内 健司 遠藤 守信
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、カーボンナノチューブ(CNT)の構造、CNTの均一分散技術および細孔共連続構造ポリマーであるポリマーモノリス技術を最適に融合することにより、軽量高強度樹脂複合材の技術基盤の構築を目的としている。目標を達成するために複合材に適したCNTの検討に加えてポリマーモノリス材の調製および構造解析について検討した。調製したポリマーモノリス/CNT複合材は、ポリマーソリッド材のような脆性破壊が起こらず、CNT未添加のポリマーモノリス材よりも高い初期応力、圧縮破断強度、柔軟性を有し、圧縮後も構造の割れや破断が見られないことを示した。
著者
押田 京一 小林 稔 古田 照実 遠藤 守信 オバラン アグネス
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-2, エレクトロニクス 2-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.421-426, 1997-12-25
被引用文献数
1

炭素材料の結晶構造やアモルファス組織などの微細組織の解明には, 透過電子顕微鏡(TEM)観察は非常に有効な手段である. TEM像のコントラストに関して検討するため, 炭素材料の一つであり配向性のないランダムな構造をもつアモルファスカーボンフィルムを試料として用いて, 異なる非点収差ΔfにおいてTEM観察し, Δfの違いによるTEM像の変化を調べた. また, TEM像をディジタル化してコンピュータに取り込み解析した. 2次元高速フーりエ変換により求めたパワースペクトルの解析から, 画像処理によってもTEM像の光回折パターンとほぼ同等なパワースペクトルを得られることがわかった. パワースペクトルの動径方向の積分からΔfとTEM像の等価関数との関係を検討し, 画像処理を用いた本手法はアモルファスカーボンフィルムのように特徴が明確でないTEM像の解析に特に有効であることを示した.